- ピークドラペルの特徴や選び方について詳しく教えて!
- ピークドラペルのスーツはどんなシーンに適しているのか知りたい!
- ピークドラペルのスーツを着こなすポイントやコーデ例を教えて!
スーツとひと口に言っても、使われている素材やシルエットによって着用時の印象は大きく変わります。
他にもスーツの細部、例えばボタンやポケットの付き方や形状が違うだけでも着用イメージがだいぶ違うものです。
この記事では、「ピークドラペル」と呼ばれるスーツの襟部分について詳しく解説します。
ピークドラペルとはどのような襟なのか?という基本的な解説から、選び方や着こなしにおけるポイントや注意点まで詳しく紹介します。
スーツ選びやコーデに襟元のデザインを考慮できるようになると、着こなしの幅が広がったりスーツを購入する時のデザイン選びに役立ちますので、ぜひ最後までお付き合いください。
ピークドラペルとは?特徴と魅力について知っておこう!
「ピークドラペル」とはスーツの襟部分を表す言葉のひとつです。
詳しく解説する前に、まずはスーツの襟元に関連した基本的な知識や呼び方から説明していきましょう。
一般的な服の場合は首周りで折り返す部分を襟と呼びますが、スーツジャケットには上襟と下襟が存在します。
首にほど近い折り返し部分がカラー(上襟)で、胸元からボタンにかけて折り返している部分をラペル(下襟)と呼びます。
カラーとラペルのつなぎ目部分がゴージ(ライン)、そして上下の境界部分にある切れ込みのような部分がノッチと呼ばれ、これらの組合せでスーツの襟元は構成されています。
恐らく、皆さんがよく目にするスーツの襟元は下画像のようなノッチ部分が綺麗な三角になっている形状ではないでしょうか。
ゴージラインを一直線に伸ばした先にラペル(下襟)の頂点があり、ノッチが綺麗な三角となる形状はノッチドラペルと呼称されます。
ビジネススーツに多くみられるノッチドラペルは、現代スーツにおけるベーシックな襟の形状と言えるでしょう。
今回紹介するピークドラペルとは、ゴージラインに対してラペルの頂点が異なる角度で伸びていて、その様子がまるで山頂のようになっている襟元の形状となります。
同じようなスーツの色合い・形状なのに、ピークドラペルの方が個性的でどこか威厳に満ち溢れているような印象に見えますよね。
もちろん、どちらが優れている・劣っているという話ではありませんが、ピークドラペルの魅力を知ればスーツコーデの幅が格段に広がるはずです。
普段使いのスーツでよく見かけるノッチドラペルの魅力や着こなしについて詳しく知りたい方は、襟元に関連した細かい解説もしている別記事もあわせてチェックしてみてください。
フォーマルなシーンでもスタイリッシュな印象を与えてくれる
ピークドラペルが持つ代表的な魅力と言えば、堅苦しい印象になりがちなフォーマルスーツを、シャープでスタイリッシュな印象に変えてくれる点が挙げられます。
結婚式やパーティーなどに呼ばれたとき、ノッチドラペルやショールカラーのスーツも良いですが、襟元が目立つピークドラペルのスーツを着こなすことでオシャレ感や個性的な印象を周囲に与えることができるはずです。
男性的で力強い印象で男らしさアップ
通称「剣衿(けんえり)」とも呼ばれるピークドラペルは、その特徴的なデザインから着用している人の肩幅を際立たせる効果から、男らしい堂々とした印象になります。
権威を示したいときや、男らしさをアピールしたいときはピークドラペルのフォーマルスーツを選ぶのがおすすめです。
スーツコーデのバリエーションが増える!
ピークドラペルはタキシードなどのようにフォーマルなスーツの襟というイメージが先行しがちですが、通常のスーツをピークドラペルで1着だけでも仕立てておくとコーデの幅がとても増えるのでおすすめです。
前述した通り普段使いのスーツの襟は一般的にノッチドラペルが多いため、ピークドラペルのスーツに替えるだけで印象をガラリと変えることができます。
またピークドラペルのスーツなら華やかな印象があることから、ビジネスシーンからちょっとしたパーティーまで幅広いシーンで着用できる点も魅力です。
ピークドラペルの選び方とスタイル別のポイントを解説!
華やかでスタイリッシュな着こなしや、男らしさをアピールしたいときに最適なピークドラペルのスーツですが、ラペル幅や角度で印象がかなり変わるのでバランスの良い選び方が大切です。
続いては、ピークドラペルの選び方やポイントを詳しく解説していきます。
体型に合わせてピークドラペルのデザインを選ぼう!
ピークドラペルの魅力を最大限に引き出すためには、自分の体形に適したラペルの選び方が大切です。
もちろん、着こなし方やスーツのデザインによっては例外となるケースはありますが、体型ごとのピークドラペルの選び方を紹介するので参考にしてみてください。
●がっちり体型
体型がしっかりしている方はピークドラペルのスーツと相性が良いと言えます。
男性的な体型や雰囲気を強調するために、ラペルの幅はやや太めで角度がしっかりとついた存在感のあるピークドラペルのデザインがおすすめです。
●細身の方や小柄な方
比較的細身の方がピークドラペルのスーツを選ぶときは、ラペル幅や角度が控えめのデザインを選んだ方が着用時のバランスが良く映ります。
小柄な方や細身の方が主張が強いピークドラペルのスーツを選んでしまうと、線の細さが強調されてしまう恐れがあるので注意しましょう。
スーツのシルエットや全体のバランスで選ぼう!
ピークドラペルはスーツのデザインやシルエットとのバランスが重要です。
●シングルスーツとピークドラペルの相性
シングルスーツの襟をピークドラペルにすると、モダンで個性的な印象のスーツに仕上がりますが、着用する人やシーンを選ぶスーツになりやすいので慎重に検討した方が良いかもしれません。
既製品ではほとんど見かけないデザインなので、インパクトのあるスーツコーデや個性的な着こなしを目指す人なら、テーラーなどでオーダーメイドのシングルスーツを仕立てるのがおすすめです。
●ダブルスーツとピークドラペルの相性
重厚でクラシカルな印象が強いダブルスーツはピークドラペルとの相性抜群です。
例えばダブルブレスト(前身ごろの重なりが広くボタンが2列並ぶデザイン)のダブルスーツなら、ラペル幅も広く角度がしっかりついたピークドラペルでもしっかりと受け止めてくれます。
●ラペル幅に悩んだときは肩幅とのバランスで選ぶ
これは特にオーダーメイドでスーツを仕立てるときに意識すべきポイントですが、ラペルの幅は基本的に肩幅の広さとのバランスで決めるようにしましょう。
肩幅が広いならラペル幅も広く、というように体型だけでなく肩幅のサイズに注目してラペルの幅を選ぶと全体がすっきりとまとまりやすくなります。
【要注意】立場や年齢によっては失礼だと思われることも!
ピークドラペルのスーツは、優雅でスタイリッシュな印象のコーデに役立つアイテムですが、会社における自分の立場や年齢によっては選ばない方が良いこともあるので注意しましょう。
ピークドラペルのスーツは威厳や華やかさを演出してくれるという特徴もあり、特に日本のビジネスシーンでは立場がある人の服装というイメージを持っている人は少なくありません。
そのため、若者が上司や目上の人を差し置いてピークドラペルのスーツを着用してしまうと「生意気だ」「立場をわきまえていない」など、悪い印象を持たれてしまう恐れがあります。
昨今では、オフィスカジュアルやビジネスカジュアルのようにビジネスシーンの服装も多様化しているので、そこまで神経質になる必要はないかもしれませんが、目上の人がいる場面では着用を控えた方が無難です。
ピークドラペルのスーツを着こなすポイントやコーデ術
ピークドラペルのスーツやタキシードは、適切な着用シーンを意識することでオシャレで魅力的なコーデやスタイリングを楽しむことができます。
ビジネス、フォーマル、カジュアルなどシーン別のコーデ術や着こなしのポイントを紹介するのでぜひ参考に役立ててみてください。
タキシードについては、着こなしのルールや服装マナーなどを詳しく解説している過去記事もありますので、気になる方は合わせて目を通してみてくださいね。
ビジネスシーンでピークドラペルのスーツを着こなすには
ビジネスシーンでピークドラペルのスーツを着用するときのポイントは以下の通りです。
- ダークカラーのスーツがおすすめ(重厚で信頼感のある印象が強まる)
- 全体的に無地や控えめなトーンのアイテムでまとめると◎
- ラペル幅や角度の主張はやや控えめのデザインを選ぶのが無難
ビジネスシーンでピークドラペルのスーツをバシッと着こなせれば、シャープなラインが洗練された印象や力強く信頼できるという印象を与えてくれます。
襟元のデザインで個性を出している分、逆にスーツのカラーや小物などは落ち着いた控えめなトーンでまとめた方が好印象になりやすく、コーデ全体もまとまりやすいのでおすすめです。
フォーマルシーンならピークドラペルのタキシードがおすすめ
結婚式やディナーなど、フォーマルな場にはピークドラペルのブラックスーツかタキシードがおすすめです。
エレガント且つ重厚な印象を与えてくれるピークドラペルはフォーマルなシーンと相性が良いので、服装選びの際には襟元のデザインをぜひ意識してみてください。
単にピークドラペルのスーツやタキシードを選ぶだけでなく、タイやポケットチーフなどの小物でアクセントをつけたコーデにすると、より華やかさが引き立ちます。
ポケットチーフについては、折り方や入れ方などの基本から商品選びのポイントまでを詳しく解説した記事があるのでぜひ読んでみてください。
カジュアル用にはライトカラーのジャケットという選択肢も
ピークドラペルは比較的フォーマルな装いに適した襟元というイメージが先行しがちですが、デニムやスラックスにライトカラーのジャケットを合わせたカジュアルな着こなしも人気です。
ジャケパンスタイルに最適なテーラードジャケットの襟元を、あえてピークドラペルにしつつ軽い色合いや素材で仕立てることで、カジュアルなのにどこか洗練された印象のコーデを演出してくれるアイテムになります。
Q&A!ピークドラペルスーツ関連のよくある質問と回答
最後に、ピークドラペルスーツ関連で気になる疑問や質問をまとめて解説します。
- ピークドラペルのスーツはどんなシーン向けですか?
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スーツをお仕立てする方がピークドラペルという襟のデザインに関して良く質問されるのが、意味や着用シーンについてです。
一般的な回答としては、ピークドラペルは特別な場や華やかな場に最適なので、フォーマルシーン向きと言われています。
しかし、本文中でも触れていますがピークドラペルだからといってフォーマルシーン限定という訳ではなく、実はビジネスシーンやカジュアルな着こなしも可能です。
あくまでもスーツを構成するデザインの1つと捉え、自由なスーツコーデを楽しむのも良いのではないでしょうか。
- ピークドラペルは体型を選ぶと聞いたことがあるのですが?
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よく、ピークドラペルは比較的落ち着いた年齢層で恰幅が良い男性の方が似合うと思われがちですが、全くそんなことはありません。
ラペル幅が広く主張が強い襟のデザインなら、がっしりとした体型の方が似合うのは確かですが、ピークドラペルが体型を選ぶのではなく、体型に合わせて自分に合うピークドラペルのデザインを選ぶのが正解です。
- オーダースーツでピークドラペルを選ぶときの注意点は?
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ピークドラペルのスーツを既製品で探そうと思っても、中々自分の体型や好みにピッタリ当てはまる1着には出会えないことが多いものです。
そんなときはオーダースーツがおすすめですが、ピークドラペルはラペルの幅や角度がスーツ全体のバランスにかなり影響を及ぼすため、しっかりと体型やシルエットを考慮して選ぶことが大切になります。
スーツの仕上がりに直結するので、実績のある店舗でしっかり採寸をしてもらい経験や知識のあるスタッフに相談しながらお仕立てするのがおすすめです。
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ピークドラペルのスーツを着こなしてスタイリッシュなコーデを楽しもう!
ピークドラペルのスーツは、華やかさと力強さを兼ね備えたフォーマルシーンに最適なデザインのアイテムです。
- ピークドラペルは男性的で力強い印象を与えてくれる襟元のデザイン
- フォーマル用のブラックスーツやタキシードとの相性抜群!
- 重厚な印象が強いダブルのスーツにもピークドラペルは合う!
フォーマル向きな印象が強いピークドラペルですが、シーンに合わせてコーデに取り込むことで洗練されたワンランク上のスーツスタイルを実現することも可能です。
ぜひ襟元のデザインにも注目して、ピークドラペルのスーツを上手に取り入れた自分なりのスーツコーデを楽しんでみてください。