- スーツのインナーにTシャツは着てもいい?
- どんな形のTシャツがスーツに合うの?
- スーツにもカジュアルにも合わせられるスタンダードなTシャツがほしい
スーツのインナーにTシャツ(カットソー)を合わせるコーディネートを、近年よく目にするようになりました。
クールビズやリモートワークの推進などで、少しずつカジュアル化が進むスーツですが、Tシャツをインナーに取り入れるスタイルは、どこまでOKなのでしょうか。
この記事では、スタンダードな着こなしになりつつある【スーツ×Tシャツ】についてくわしくご紹介します。
Tシャツは、シンプルなものであればスーツのインナーとして着用することは可能で、肌着代わりにワイシャツの下に着ることも問題ありません。
『スーツジャケットの下に着るTシャツ』『ワイシャツの下に着るTシャツ』どちらもインナーと言いますが、肌着としてのTシャツはインナーとメンズ肌着の記事で解説していますので、参考にしてください。
スーツのインナーにTシャツはアリか
スーツのインナーTシャツは、カジュアルな場では「あり」です。
スーツやセットアップにTシャツを着るメリットは多く
など、いいことばかりなようにも思えますが、インナーに「襟なし」や「半袖」の衣類を着る場合に注意するポイントやデメリットはあるのでしょうか。
スーツのインナー「襟なし」のマナー
- スーツのインナーに襟なしタイプはマナーとして正式な場にはNG
- 襟なしインナーに合わないスーツもある
- ジャケットの襟まわりが汚れやすい
(お手入れ頻度や、洗える高機能スーツで対策する)
スーツとは、本来、身体に自然にフィットしながら、エレガンスであることが重要視されてきました。
襟なしのインナーはそんなスタンダードな着こなしを「あえて外す」ことでおしゃれとした海外セレブの着こなしからひろがりました。
海外のコーディネートではフォーマル寄りの場に着用していることもありますが、あくまでもカジュアルな着崩しのスタイルなので、ビジネスの需要なシーン・フォーマルなどの正式な場ではNGであることは意識しておきましょう。
オフィスカジュアルとしての判断は会社の考え方によって変わるので、服装ルールなどがあれば確認して判断しましょう。
襟なしインナーはどのスーツでもOKということはありません
例えば、スリーピーススーツやダブルブレストなどのクラシックスタイルのスーツは、襟なしのインナーに合わせることが難しく、上級者向けです。
一般的なスーツの場合は、Tシャツに合わせてスーツもカジュアルダウンさせるとバランスよく着ることができます。
初心者の方は、別々のパンツとジャケットを合わせるジャケット×パンツ(ジャケパン)スタイルに合せることもオススメです。
おしゃれはバランスがとても大切です。
スーツの素材・デザイン・サイズ感が襟なしインナーに似合っているか、実際に着ながら確認しましょう。
襟なしインナーのデメリットは、スーツの襟周りに皮脂汚れがつきやすいことです
皮脂汚れを放置しておくと、変色や臭いの原因になることもあるので、定期的なクリーニングをしましょう。
自宅で洗えるスーツも販売されているのでおすすめです。
スーツのインナー「半袖」のマナー
- スーツのインナーに半袖タイプはマナーとして正式な場ではNG
- 袖口からシャツが見えないので、コーディネートが難しいことがある
- 蒸れや肌とスーツの摩擦で着用感が悪くなることがある
(通気性のよいスーツ、ストレッチ素材のスーツなどで対策する)
半袖のインナーで一番悩ましい点は、スーツの基本とされている「袖から見えるシャツ」がなくなることです。
スーツ×ワイシャツのスタイルに着慣れた人には違和感を感じるポイントですが、カジュアルな場であればかまいません。
袖からシャツが見えないとバランスが悪く感じるようであれば、パンツの色を変えたり、小物にカジュアル要素を取り入れると、コーディネートとして落ち着くことがあるので試してみて下さい。
半袖のインナーのデメリットは、ジャケットが「汗で蒸れやすい」「裏地が腕に貼りついて動きにくい」など着用時の不快感です。
サマースーツなどの通気性のよいスーツや、裏地のないストレッチ素材のスーツを選ぶことで快適に着ることができます。
選ぶべきスーツのインナーTシャツとは
インナーTシャツは、ややカジュアルな場で着られますが、スーツに合わせるからには「きちんと」して見せたい場面も多くあります。
オフィスカジュアルなどのシーンでは、どのようなTシャツにすると「きちんと」見られるのでしょうか。
選ぶポイントを解説します。
スーツのインナーはシンプルであるべき
スーツのインナーにはシンプルで、柄のないTシャツを選びましょう。
シンプルなものであれば全体に柄が入っていてもよいですが、プリントTシャツやポケットつきのTシャツはカジュアルな印象になるため、きちんと見せたいスタイルではNGです。
無地 | シンプルな総柄 | ボーダー | プリントTシャツ | ワンポイント | ポケット |
---|---|---|---|---|---|
◎ | 〇 | △ | × | × | × |
無地といっても生地はさまざまですが、ツヤ感のある生地にするとカジュアルすぎず、スーツとの相性がよくなります。
また、シンプルであるということは、シワ、汚れ、透けが目立つことにつながります。
Tシャツであっても恥ずかしい思いをしないよう、事前チェックとメンテナンスには最新の注意をはらいましょう。
Tシャツの状態チェック
- 汚れ、シミ、毛玉、ヨレがないかチェックする
- シワが目立つ場合はアイロンをかける
- 厚手の生地のTシャツを選ぶ、肌着を着るなどの透け対策をする
インナーTシャツとしておすすめの形
スーツのインナーTシャツには、長袖やタンクトップなどの袖、首回り、サイズ感など選ぶポイントはたくさんあります。
悩んだときの選ぶ基準として、上品であるかを意識して選びましょう。
Tシャツ選びのポイント
- 襟ぐり(バインダー)は細めで目立たないもの
- 肩のラインの合ったジャストサイズのもの
- 袖は細めがおすすめ
- 袖の長さは長袖・七分丈でもOK(タンクトップはNG)
- 長さは腰の位置
スーツに黒いインナーTシャツはアリ?色について解説
スーツに黒のインナーTシャツを合わせることで、ワイルドな印象にならないか心配されることがありますが、インナーに何色をもってくるかはスーツとのコーディネート次第です。
基本的には白・黒・グレーなどのシックな色合いのTシャツがスーツとは合わせやすいのですが、ルールはありません。
上品に見えるよう心掛けて選びましょう。
初めて購入するインナーTシャツに悩む場合は「白」と「黒」を揃えておけば、コーディネートで困ることはありません。
コーディネートに慣れてきたら、色味を入れたコーディネートにも挑戦してみましょう。
スタンダードなスーツ色に合わせたコーディネート例をご紹介しますので、参考にしてください。
インナーTシャツの首まわりは「Vネック・モックネック」もおすすめ
スーツのインナーTシャツには、丸首(丸えり)がスタンダードですが、他の形はよいのでしょうか。
印象を大きく左右する首回りについて解説します。
Vネック
スーツのインナーはVネックでもOKですが、浅め(詰まったもの)であることが鉄則です。
ダウンベストなどの重ねて着るインナーは深めのVネックがよく、1枚で着るTシャツなどは浅めのVネックがよいとされています。
「肌をあまり見せない」ことに気を付けて選びましょう。
モックネック
スーツのインナーとして秋におすすめのモックネックですが、聞き慣れない方もいるかもしれません。
モックネックとは、ハイネックより低めに立ち上がったネックラインのものを指し、近年流行しています。
スーツとの相性がとても良く、タートルネックやハイネックより季節を選ばす、トレンド感もありおすすめです。
ヘンリーネック・ボートネック
ヘンリーネックやボートネックはカジュアルな印象になりやすく、スーツのインナーに着るにはおすすめできません。
ボートネックの中でも、ピカソが好んで着たといわれるバスクシャツ(ボーダー×広くあいたボートネック)はナチュラルな印象になるため、職種によっては効果的です。
ボーダーを着る場合は幅の狭いボーダーを選ぶと上品な印象になります。
ハイネック・タートルネック
ハイネック・タートルネックが「Tシャツ」のくくりに入るかというと悩ましい点ですが、スーツとの相性は最高です。
詳しくはスーツ×ニットで解説しています。
スーツインナーのメンズシャツはカジュアルとのバランスが大切
スーツインナーのメンズTシャツはカジュアルになりすぎないことが大切です。
新しく購入する場合は生地感やサイズ感に気を付けて選びましょう。
- 飾りや柄のないシンプルなもの
- 襟ぐり(バインダー)は細め
- 生地は薄すぎず、ツヤのあるものがオススメ
- ジャストサイズのもの(流行のオーバーサイズはNG)
- 首回りは丸首・Vネック・モックネックがオススメ
Tシャツは店舗によっては試着できないこともあります。
ジャストサイズを選ぶといっても、カジュアルなお店で採寸は頼みにくいものです。
念のため自分のサイズを採寸しておくと購入時はスムーズです。
スーツ×Tシャツを着たことがない方もシンプルな1枚を手に入れて、おしゃれなTシャツスタイルに挑戦してみてはいかがでしょうか。