- スーツには夏用があるって聞いたけど普通のスーツと何が違う?
- 夏用のスーツを着ていい期間はいつからいつまで?
- 夏に涼しくスーツを着る方法はある?
夏の暑さの中でスーツを着ているのは大変ですよね。夏場のスーツスタイルがもう少し快適ならと考えている人は多いかと思います。
スーツを暑いと感じている人は、もしかしたらオールシーズン同じスーツを着ていませんか?夏には夏用のスーツを着用することで、暑さを軽減することができるのです。
この記事では夏用のスーツの特徴やオールシーズン用のスーツとの違い、中に着用するインナーについて解説していきます。
スーツは生地や裏地の付け方で着用したときの涼しさが違うので、夏物のスーツの特徴を知り、季節に合わせたスーツを選びましょう。
夏用スーツには暑さを防ぐ工夫がある
スーツには「オールシーズン用」の他に「春夏用」「秋冬用」など季節に合わせたものがあります。さらには、春夏用よりも涼しく着られる「夏用」のスーツや、温かみのある素材を使った「冬用」のスーツもあるのです。
夏用のスーツには通気性の良い生地を使ったり、熱がこもらないよう裏地を少なくしたりという暑さ対策が施されており、暑い季節でも快適に過ごせるように工夫されています。
夏物のスーツの生地
夏物のスーツには
- 吸湿性(湿気や汗を吸いやすい)
- 発散性(水分を放出し乾きやすい)
- 通気性(空気を通しやすい)
- 消臭性(においを抑える)
などの特徴がある生地が使われています。
オールシーズン用のスーツには目が詰まっていてやや厚みがあり、しっかりとした張りのある生地が使われていますが、夏物のスーツは薄くて軽い素材が多いです。
《夏のスーツの代表的な生地》
- サマーウール 羊毛を細く撚って作られた薄手のウールで吸湿性や発散性に優れている
- コットン 吸湿性がよく色が豊富で肌触りがよいが、しわになりやすく濡れると縮むというデメリットもある
- リネン 吸湿性と発散性に優れており汚れが落ちやすいが、伸縮性がなくしわになりやすい
- ポリエステル しわになりにくく軽い素材で手入れが簡単というメリットがあるが、吸湿性が低い
夏のスーツ生地の中で一番のおすすめはサマーウールになります。
ウールは羊毛というイメージから夏服として着用すると暑いのではと思うかもしれませんが、サマーウールは冬服に使われるウールとは違い薄手で軽い生地です。
羊毛から作られているため、湿気を吸収したり発散したりという湿度の調節機能も優れており、着用した後は陰干ししておけば頻繁に洗濯する必要もありません。
夏らしい素材のスーツが欲しいという人にはシャリ感がありさらりとした肌触りのリネンがおすすめです。見た目でも涼し気な印象を与えるので盛夏にぴったりな生地になります。
夏物のスーツは素材だけでなく、色もオールシーズン用のスーツと違いがあり、ネイビーやグレーのトーンが明るいものが多くなっています。
夏用スーツの裏地について
夏用のスーツや春夏用のスーツには、季節に合わせて裏地を付ける範囲を減らしたものや裏地を付けていないものがあります。
スーツの裏地は大きく分けて
- 総裏 スーツの裏側全体に裏地を付けたもの
- 背抜き スーツの肩と背中の上側部分のみに裏地を付けたもの
- 裏地なし 裏地を全く付けないもの
の3つがあります。
オールシーズン用のスーツは総裏になっていますが、春夏用や夏用は季節に合わせて背抜きや裏地なしなど、涼しく着用できる仕立てになっています。
高級スーツブランド「ゼニア」の生地を扱っている、当店「GINZA SAKAEYA」では、春夏に合わせた生地も多数ご用意しております。真夏にぴったりなリゾート感のあるリネン100%素材も扱っておりますので、ぜひご覧いただければと思います。
夏用スーツ着用の目安は5月~9月
夏物のスーツは学校の制服などの衣替えに合わせて、6月~9月に着用するのが一般的でしたが、気温が上がる時期が早くなってきたため6月より前から夏用スーツを着用する人も増えてきました。
クールビズが推奨されている期間は5月~9月なので、スーツに関してもその期間に合わせて夏物を着用できると考えていいでしょう。
サマースーツを着用する時期については厳密に決まっているわけではなくあくまでも目安なので、寒い日や暑い日があれば夏用や春夏用のスーツとオールシーズンスーツをうまく切り替えて着用してください。
面接では夏でもスーツを正しく着用しよう
就活などの面接では、クールビズと指定がある場合以外は夏でもスーツとネクタイを合わせた服装で訪問してください。クールビズの場合はノーネクタイでも構いませんがジャケットは着用するのがマナーです。
暑い季節にオールシーズン用のスーツや裏地のあるジャケットで面接を受けるのは大変かと思います。夏に就活する場合は夏物のスーツや裏地のない夏物のジャケットを準備しておくといいでしょう。
面接などの重要な場面での夏の服装については夏の面接でのスーツ着用についてで詳しく解説しておりますので、そちらもぜひ参考にしてみてください。
結婚式は会場に合わせて夏用のスーツにするか考慮
結婚式で着用するフォーマルな服は季節によって使い分ける必要はありません。
夏用のスーツは裏地がついていなかったり、生地がややカジュアルに見えてしまうことがあるため、フォーマルな場で着用することはないと覚えておきましょう。
女性のドレスの場合はベロアなど季節を意識した生地もありますが、メンズスーツの場合はオールシーズン着用できるタイプの礼服やダークスーツを着用すれば大丈夫です。
ただし、ガーデンウエディングなど屋外で開催される場合は暑さ対策が必要になってきます。屋外の場合は気温に合わせて、夏用のスーツやベストのみ着用したスタイルもOKです。
夏場の結婚式での服装に関しては夏の結婚式でのスーツについてで詳しく解説しておりますので、そちらも合わせて参考にしていただければと思います。
スーツのインナーも夏に合わせたものを選ぼう
夏にスーツを着る場合は夏物のスーツを選ぶだけでなく、インナーも季節に合わせたものを選ぶことで、さらに快適に過ごすことができます。
肌着は通気性と吸湿性があるものを着用
肌着もスーツの生地と同じように、夏には通気性がよく、汗を吸ってくれる素材がおすすめです。肌着が汗を吸うことで、ワイシャツやスーツが汚れるのを防ぐこともできます。
肌に触れると冷たさを感じる接触冷感の生地や、抗菌や防臭効果を持つインナーも販売されているので、汗をかきやすい人やにおいが気になる人は、自分の悩みに合わせた肌着を着用してみてください。
クールビズでは上着を脱いだ場合のことも考える
社内でクールビズを取り入れている場合は、外出時にはスーツ着用でも社内では上着やジャケットを脱ぐこともあるかと思います。
クールビズではネクタイを外してワイシャツのボタンを開けることもありますが、そのときはワイシャツから肌着が見えないようにVネックの肌着を選びましょう。
また、肌着は濡れるとワイシャツから透けやすくなるので濃い目の色は避けてください。
肌着とワイシャツを重ね着するより、ワイシャツ1枚の方が涼しいのではと考える人もいるかもしれませんが、肌着を着用しないとワイシャツが汗で濡れてしまい、上着を脱いだときに汗じみが見えたり肌が透けたりしてしまいます。
ワイシャツの下には必ず肌着を着用しましょう。
スーツのインナーについてはスーツのインナーとメンズ肌着についてでも紹介してしております。ぜひあわせてご覧ください。
夏のスーツに関するQ&A
- 夏でもスーツのときは上着を着る必要がありますか?
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スーツの上着を着用するかどうかはTPOによります。スーツは上下セットで着用するのが原則なので「スーツで」と言われた場合は夏でも上着を着用してください。
職場でのクールビズの場合は上着は着用しなくても構いません。
- スーツに関する夏のマナーというのはありますか?
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スーツを着用するときのマナーは季節によっての違いはありません。どの季節でもスーツの着用方法は同じです。
スーツには夏でも長袖のシャツを着用しますし、ネクタイやベルトなどスーツに合わせるアイテムも季節によっての違いはなく、オールシーズン同じ着こなしをします。
スーツを着用するときの基本アイテムやマナーについてはスーツの着こなしについてで詳しく紹介しておりますので、そちらも合わせて参考にしてみてください。
季節に合わせたスーツを選び夏でも快適に過ごそう!
夏用のスーツはオールシーズン用のスーツと比べて通気性がよく、暑い季節でも快適に過ごせるように工夫されています。見た目も涼し気な色や素材のものが多いので、季節に合ったスーツを選ぶことで見た目からも涼しさを感じることができるでしょう。
スーツだけでなく、インナーに着る肌着に接触冷感のものや通気性の良いもの選ぶことで、汗のべたつきや不快感を抑えて快適に過ごすことも可能です。
- 夏用のスーツには通気性や発散性に優れた生地が使われている
- 夏物のスーツを着用する期間の目安は5月~9月
- 夏のスーツのインナーには通気性いいものや接触冷感のものを選ぶ
クールビズが広がってきましたが、大事な場面ではスーツを着用するというマナーもあるため、夏の暑さの中でもスーツを着用する場面は0ではありません。
たまにしか着る機会がないという人も、オールシーズン用のスーツを夏場に着用するのはかなりの暑さになります。着る機会が少ないという人も、1着は夏用のスーツを準備しておいた方がいいかもしれません。
裏地がなく通気性の良い生地を使った夏用のスーツで快適な夏を過ごしましょう。