- おしゃれなメンズスーツってどんなスーツ?
- スーツスタイルをおしゃれに見せるにはどうすればいい?
- 既製品のメンズスーツではおしゃれな着こなしはできない?
おしゃれなスーツというと、芸能人が着ているようなブランドスーツを思い浮かべる人が多いかもしれませんが、ブランド物のスーツを着れば誰でもおしゃれに見えるというわけではありません。
スーツがおしゃれに見えるために素材やデザインは重要ですが、スーツのサイズ感や組み合わせるアイテムも大切です。
この記事では、おしゃれに見えるスーツの選び方と着こなしについて解説していきます。
高価格のスーツはデザインも凝っていておしゃれに見えますが、ただ着るだけでおしゃれな着こなしになるわけでなく、自分の体型や年齢に合うデザインの見極めも大切です。
おしゃれなスーツとは高級感があり自分に似合うデザインのもの
他の人が着ているのを見て「おしゃれなスーツだな」と感じても、自分が着てもおしゃれに見えるとは限りません。
おしゃれなスーツの着こなしをするためには、自分に似合うデザインのスーツを選ぶことが重要です。
おしゃれなメンズスーツの生地と柄
スーツがおしゃれに見えるかのポイントは生地にあります。光沢のある生地を使用したスーツは高級感があり洗練された雰囲気になりますが、光沢のない生地のスーツは安っぽく見えてしまいます。
また、生地の種類によってはしわが付きやすくだらしなく見えてしまうこともあるので注意しましょう。
《おしゃれなメンズスーツの生地》
- 光沢がある
- 程よい厚みがありしっかりしている
- ごわつかずしなやかな手触り
おしゃれなスーツの生地というと柄物をイメージする人が多いかもしれませんが、高級感がある生地を選べば無地のスーツでもおしゃれに見えます。
柄のあるスーツは無地のスーツより少しカジュアルな扱いになるので、着る場面や選び方に気を付けてください。
ストライプは太くて幅が広いとカジュアルさが増し、チェックも格子が大きくなったり線が太くなったりするとカジュアル寄りになります。
体形によっても似合う柄に違いがあるので、スーツの生地を選ぶときは柄の好みだけでなく、自分に合うのかも考えて選びましょう。
《おしゃれなメンズスーツの柄を選ぶときのポイント》
- 柄が大きくなるとカジュアル度が増す
- 小柄な人は大きな柄は避ける
- 細いストライプは体形がスリムに見える
- 背が高い人は縦のラインを強調しすぎる太めのストライプは避ける
シャドーストライプやシャドーチェック、ピンストライプやグレンチェックは柄が目立ちにくいのでビジネスシーンでも着やすい柄になります。
襟・ボタン・ベントの形にも注目
スーツのジャケットは襟の形やボタンの数、ベントと呼ばれる背中の切込みなどの組み合わせでデザインに違いが出ます。
一般的には
- ボタンが2列に並んだダブルは恰幅のいい人
- ボタンが1列のシングルスーツは細身の人
に似合うとされています。
ただし、背が低い人の場合はダブルよりもシングルの方がすっきり見えるなどの個人差もあるので、体形だけで判断せずに全体のバランスでおしゃれな雰囲気になるスーツを選んでください。
メンズスーツの襟にはノッチドラペル、ピークドラペル、ショールカラーの3種類があります。
ビジネススーツに多いのはノッチドラペルで、ピークドラペルはダブルのスーツに多い襟のデザイン、ショールカラーはタキシードに使われるおしゃれなデザインです。
上着の裾に入っている切れ込みには、中央に1か所だけのセンターベント、左右に入ったサイドベンツ、切れ込みのないノーベントがあり、ジャケットのシルエットに差が出ます。
サイドベンツとセンターベントは見た目だけでなく着心地も違い、太めの体形の人や筋肉質な人はサイドベンツを選ぶとスーツのシルエットを崩すことなく、快適に着ることができます。
襟の形やベントの種類などのデザインについては、別記事のスーツの着こなしについてでくわしく紹介しておりますので、そちらもあわせてご覧ください。
体形に合わせてパンツのタックや太さを選ぼう
メンズスーツのパンツにはウエストの左右にタックが2か所ずつ入ったツータック、左右に1か所ずつのワンタック、タックがないノータックがあります。
下半身にボリュームがある人は腰回りのにゆとりがあるツータックを選ぶと、体のラインを拾わないシルエットになりおしゃれな着方ができます。
ツータックのパンツは、腰回りだけでなくパンツ全体が太くなっており、細身の人の場合はだぶついて見えてしまうため避けた方が良いでしょう。
ツータック・ワンタック・ノータックについては別記事でくわしく解説をしておりますので、ぜひあわせてご覧ください。
おしゃれに見えるメンズスーツの選び方
スーツでおしゃれな着こなしをするためには、メンズスーツのデザインだけでなくサイズ感や場にふさわしい装いをしているかも大切です。
スーツはジャストサイズで着る
スーツを選ぶときの基本は「ジャストサイズ」です。
時代によってはオーバーサイズが好まれていたこともありますが、オーバーサイズでスーツを着るとどうしてもカジュアルに見えてしまうため、おしゃれな着方はジャストサイズと覚えておきましょう。
《おしゃれな着こなしに見えるスーツのサイズ感》
- 肩に指1本分のゆとりがある
- 前ボタンを留めたときに背中や脇・腕などにしわが出ない
- 上着の着丈はおしりが隠れる程度
- 袖口からワイシャツが1~1.5cm出る長さ
- ウエストはベルトがなくてもずり落ちず手のひらが入る程度のゆとりがある
- パンツの丈は靴に少しかかるくらいの長さ
ジャストサイズを選ぶと、おしゃれなスーツスタイルに見えるだけでなく着心地も良くなります。
スーツのサイズについては別記事のスーツのサイズ感についてやスーツのサイズ表記についてでもくわしく解説しておりますので、あわせて参考にしていただければと思います。
清潔感のある服装を心がける
スーツを着用するときに気を付けて欲しいのが、スーツがしわになっていたり汚れがついていたりしないかということです。
スーツのクリーニングは着るたびにするものではないため、久しぶりに着ようと思っていたら気付かない汚れがついていることや、しわになってしまったという場合もあります。
着用している本人からは汚れやしわが見えなないため、少しくらいならいいだろうと思うかもしれませんが、相手側からは意外に目についてしまうものです。
スーツは着る直前に準備するのではなく、少なくとも前日には状態を確認してしわや汚れのない状態にしておきしましょう。
スーツに合わせるシャツやネクタイなども同様です。襟が汚れているシャツやしわになっているもの、毛羽立ったりよれたりするネクタイは避けてください。
着ていく場所にふさわしい服装を選ぶ
どんなにおしゃれなスーツを選んでも、場に合わない着方をしていてはおしゃれに見えません。
披露宴に白いスーツで出席したり、葬儀に派手な色のネクタイをしたりするのは場違いですよね。他にも式典などの厳かな場にはダークスーツに落ち着いた色のネクタイをあわせるなどの配慮が必要です。
仕事で顧客と会うときに派手すぎるスーツを着ていくと、相手に信頼してもらえないこともあります。おしゃれな着こなしというのは、自己満足ではなく着る場面や相手に与える印象のことも考えた服装になります。
スーツのおしゃれな着こなしにはアイテム選びもポイント
おしゃれなスーツスタイルのためには、メンズスーツと合わせるアイテムにも気を配る必要があります。
シャツやネクタイはスーツの着こなしの中でも目に付く部分なので、おしゃれに見せたい場合は色や柄を工夫してみましょう。
シャツは同系色が合わせやすい
男性の場合、スーツに合わせるアイテムで欠かせないのがシャツです。Tシャツやニットを合わせる場合もありますが、基本は襟が付いたドレスシャツです。
シャツはスーツと同系色だと落ち着いた印象に、スーツと全く違う色の場合は派手な印象になります。また、スーツと同系色のシャツであれば、ストライプやチェックなどの柄物もコーディネートしやすくおしゃれに見えます。
柄物のシャツと柄のあるスーツとの組み合わせは色合わせが難しいため、コーディネートが苦手な人は柄のあるスーツには無地のシャツ、無地のスーツには柄のあるシャツを合わせてみてください。
ネクタイやタイピンでアクセントをつける
ネクタイやタイピンもメンズスーツをおしゃれな雰囲気にしてくれるアイテムです。特にネクタイは色や柄のバリエーションが豊富で、同じスーツでもネクタイを変えるだけでかなり印象が変わります。
ネクタイの定番といえば、斜めに線が入ったレジメンタルタイですが、おしゃれな印象を与えたい場合は小紋柄やペースリーなどの少し変化があるネクタイの柄にチャレンジしてみるといいでしょう。
タイピンは若い人の中にはダサいというイメージを持っている人もいるようですが、アクセサリーのように見えるだけでなくシャツにネクタイを固定するという役割があります。
タイピンを付けないとネクタイが動いてしまうので、使った方が良いアイテムです。
ネクタイやタイピンに関しては別記事のネクタイの使い方についてとネクタイピンの付け方についてでくわしく解説しておりますので、ぜひそちらもご覧ください。
ベルトと靴はメンズスーツの色に合わせる
スーツに合わせる靴とベルトは黒が基本です。ただし、ベージュやブラウンのスーツに黒い色を合わせてしまうと、ベルトや靴の色が強くなりすぎるため、靴とベルトもブラウン系を合わせてください。
ネイビーやグレーのスーツの場合は明るい色合いであっても黒い靴とベルトで大丈夫です。
ブラウンのベルトと靴を合わせるときに気を付けて欲しいのは、両方とも同じ色を選ぶということです。黒い靴とベルトはどれを選んでもほぼ同じ色合いですが、ブラウン系のものは明るい色から暗い色までさまざまな色合いがあります。
ベルトと靴の色が違うとスーツの着こなしにまとまりがなくなり、統一感がなくなってしまうので気を付けてください。
年代によっておしゃれなスーツの着こなしは違う
似合うスーツというのは年齢によっても変わってきます。そのため、若いときと同じスーツの着こなしをしても、年齢を重ねるとおしゃな着こなしに見えないことがあります。
体型が若いときと変わらない場合でも、年齢にふさわしい色やデザインというものがあるため、何十年も同じメンズスーツを着るのはおすすめできません。
20代なら誠実な印象を与えやすいネイビーや若々しく見えるライトグレー、20代後半~30代前半なら少し落ち着きが出る濃い目のネイビーやダークグレーを選ぶといいでしょう。
素材やデザインについても、20代は無理に高価なスーツを購入する必要はありませんが、30代や40代になったら年齢に合うような高級感のあるスーツを選んでください。
50代以上の男性は会社でもある程度の役職についていたり、人前であいさつする機会が増えたりと他人から見られることを意識する必要があります。
また、50代になるとスーツの生地や着心地にも好みが出てくるため、オーダーで好みのメンズスーツを仕立てるのに適した時期といえます。
年齢によるスーツの選び方については別記事の20代向けオーダースーツのおすすめ、40代代向けオーダースーツのおすすめ、50代向けオーダースーツのおすすめで紹介しておりますので、あわせて参考にしていただければと思います。
スーツのおしゃれな着こなしに関するQ&A
- スーツを着たときにおしゃれに見えるのはどんな人ですか?
-
自分に合ったサイズやデザインのものを選べば、どんな人でもおしゃれなスーツの着こなしができます。
スーツが似合わないと感じる場合はサイズが合っていなかったり、似合わないデザインを選んだりしている可能性があります。
- 高級スーツがおしゃれに見えるのはなぜですか?
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既製品の低価格なスーツは高級スーツと生地が違うというのもありますが、パーツを少なくして価格を抑えているため、高価格帯のスーツとはシルエットにも違いがあります。
オーダースーツは既製品よりパーツが多く、着る人の体形に合わせて立体的に作られているためおしゃれなシルエットになります。
おしゃれなスーツを着る場合はサイズや全体のバランスに気を付けよう
おしゃれなスーツには生地の高級感やデザインも大切ですが、着こなしによっては台無しになってしまいます。おしゃれな着こなしを目指すなら、サイズ感や場にふさわしいスーツを選びましょう。
しっかりとした高級感のある生地を使い、自分の体形に合ったスーツを着ていればブランドにこだわらなくてもおしゃれに見えます。
逆に、どんなにいいブランドのスーツを着ていても、サイズが合っていなかったり似合うデザインでなかったりするとダサく見えてしまうので気を付けてください。
- おしゃれなメンズスーツとは生地に光沢があり体に合う立体的なデザインのスーツ
- スーツスタイルをおしゃれに見せるにはジャストサイズで年齢に合うデザインを選ぶ
- 既製品のメンズスーツでもおしゃれに見せることはできるが年齢を重ねたらオーダーがおすすめ
おしゃれなスーツに最も大切なのは「自分に似合うかどうか」です。自分ではどんなスーツが似合うかわからないというときは、プロに相談するという手もあります。
高価な生地を使用してもスーツシルエットが綺麗でなければ全体像としての良さを表現することは難しいため、GINZA SAKAEYAではスーツのディテールを毎シーズン研究してオーダースーツに落とし込んでいます。
体型や着用シーンに合わせたスーツのご提案もさせていただいておりますので、おしゃれなスーツをご希望のときはぜひご相談ください。