- パンツのツータック・ワンタック・ノータックって何のこと?
- 自分の体形に合うのはツータック・ワンタック・ノータック?
- ツータック・ワンタック・ノータックで見た目の印象はどうなる?
パンツの種類でツータックやワンタック、ノータックという言葉を聞いたことはありませんか?
タックとはズボンのウエスト部分に入っているひだのことで、布を折りたたむことでタックの下側にゆとりを作ることができます。
ツータック・ワンタック・ノータックはそれぞれタックの数を指し、タックが多くなるほどパンツの腰回りや裾周りにゆとりができるのです。
この記事では、ツータック・ワンタック・ノータック、それぞれの特徴と選び方のポイントについて解説していきます。
タックの数によって着心地や見た目に違いが生まれるので、自分に合うのはどのタイプなのかを判断する材料にしていただければと思います。
ツータック・ワンタック・ノータックとはパンツのひだの入れ方
スーツなどのパンツのデザインにはツータック・ワンタック・ノータックというものがあります。3種類の違いは「タック」と呼ばれるウエスト部分のひだです。
タックの呼び方はひだの個数
タックとは、パンツ(ズボン)のウエスト部分に入れられたひだのことです。
ウエスト付近の布を折りたたんでひだを作ることで、パンツの腰回りにゆとりを出すことができ、ゆったりとした着心地になります。
ツータック、ワンタック、ノータックとは、呼び名のとおりタックの数を表しています。
ツータックはパンツの左右にタックが2か所ずつ入ったもの、ワンタックは左右に1か所ずつ、ノータックはタックを全く入れない、タックが0個のパンツです。
タックによって動きやすさやシルエットに差が出る
スラックスのようなストレートシルエットのパンツの場合はパンツ全体の生地を直線的に裁断するため、タックを入れる幅の分、広めのパンツになります。
ノータックパンツが1番細身で、ワンタック、ツータックとタックの数が増えるとズボンの裾幅も広がっていくのです。
タックの数が多くなると腰回りには余裕ができますが、パンツ全体がワイドシルエットになるので、細身の人は生地が余って貧弱に見えたり、だぶついてだらしなく見えたりすることもあります。
逆に、全くタックを入れないノータックのパンツはすっきりした形をしていますが、腰回りの生地が肌にフィットしているため動きにくくなることもあるのです。
ツータックパンツはゆとりがあって動きやすい
ツータックパンツはウエスト部分の左右2か所ずつ、合計4か所にタックが入ったパンツです。
タックの位置はスラックスの場合はセンターの折り目と内側のタックが自然につながるように、2本目は1本目のタックより外側に入っています。
ツータックパンツの特徴
タックが2か所入っているツータックパンツは腰回りのゆとりが大きく、車の乗り降りが多い人や、立ったりしゃがんだりという動く作業が多い人でも楽なはき心地のパンツです。
作業着やカーゴパンツなどの動きやすさを重視したパンツにツータックを取り入れたものが多くなっています。
タックを入れるゆとりの分、足を入れる筒の部分の幅も広くなっているため、全体的にゆとりのあるシルエットになります。
ツータックパンツが似合う体形
ツータックパンツは、タックを2か所入れるためズボンの幅も広めになっており、標準体型~体格のいい人に似合うパンツです。
腰回りにゆとりがあるツータックパンツは、細身な人が着るとゆとりがありすぎてだらしなく見える場合や、借り物のような印象で貧弱に見えてしまうことがあります。
若々しいイメージというよりは、重厚感のある感じやこなれた印象を与えるデザインになっています。
《ツータックパンツが向いている人》
- 下半身にボリュームがある人
- 背が高い人
- ワイドなシルエットが好きな人
- 動くことが多い人
ツータックパンツのコーディネート
ツータックパンツは折り目が入ったスラックスの場合はエレガントに見え、折り目がないパンツではゆったりとしたカジュアルな雰囲気になるという二面性があります。
ジャケパンスタイルでもおしゃれになりますが、幅が広めのパンツなのでスリムなジャケットではなくゆとりのあるデザインのジャケットを合わせましょう。
カジュアルシーンでもシャツは外側に出さずにパンツに入れた方がすっきり見えます。
ワンタックパンツは見た目と動きやすさのバランス抜群
ワンタックパンツはシングルタックパンツと呼ばれることもあり、タックがウエストの左右に1か所ずつ、合計2か所に入っているデザインです。
スラックスの場合は折り目がそのままタックの位置までつながっているように見えるため、足が長く見える効果も期待できます。
ワンタックパンツの特徴
ワンタックパンツは、タックのおかげで腰回りに余裕があるのでノータックパンツより動きやすく、ツータックパンツほどワイドなシルエットではないため、どんな体形の人でも着こなしやすいというメリットがあります。
ノータックパンツとツータックパンツの良いところを取り入れて、デメリットを少なくしたバランスの良いパンツと言えるでしょう。
合わせるジャケットの種類も選ばないため、スーツのズボンとしても人気があるデザインです。
ワンタックパンツが似合う体形
ワンタックパンツは幅広い体形の人に似合うデザインなので、タックのありなしで迷っている場合はワンタックパンツを選べば間違いないでしょう。
程よいゆとりで、多少大きくてもベルトで調整できるので体形が変わってきたと感じている人にもピッタリなデザインです。
《ツータックパンツが向いている人》
- オーソドックスなデザインが好きな人
- 細身のシルエットが好きだがノータックだと窮屈に感じる人
- 流行にとらわれないデザインが欲しい人
- 営業職などで幅広いタイプから好感を持ってもらいたい人
ワンタックパンツのコーディネート
ワンタックパンツはどんなジャケットやトップスとの相性もいいと言えます。そのため、個性を出したい装いには不向きかもしれません。
ジャケットと合わせるだけでなくポロシャツやTシャツとの相性もよく、すっきり見えるためクールビズでも着まわしやすいのがワンタックパンツです。
ノータックパンツはスリムでスタイリッシュに見える
ノータックは、名前のとおりタックが全く入っていないパンツを指します。
タックがないため腰回りにフィット感があるデザインで、すっきりとしてスマートな印象を与えることが可能ですが、体形によっては窮屈さを感じることもあります。
ノータックパンツの特徴
ノータックパンツはタックによるゆとりがないため、伸縮性のない生地だと動きにくいと感じてしまいます。パンツの裾幅も狭いため、下半身が太めの人はウエストや腰回りだけでなく、パンツ全体が狭く感じるかもしれません。
タックが入っていないため、スラックスの折り目は太もものあたりまでになり、腰回りがすっきりとしているのでスタイリッシュに見えるという特徴もあります。
ノータックパンツが似合う体形
スリムなシルエットのノータックパンツが似合うのは標準体型やスマートな人です。ノータックのパンツは、パンツ全体が細身になっているため筋肉質な人や太めの人にはむいていません。
ウエストと腰回りの幅に差があるタック入りのパンツと違い、ノータックパンツは腰ばきしてもすっきりと見えるのが特徴です。
《ノータックパンツが向いている人》
- 下半身がスリムな人
- 細身のシルエットが好きな人
- スマートに見せたい人
- コンパクトなジャケットと合わせたい人
- パンツを腰ばきしたい人
- 事務などあまり動くことがない人
ノータックパンツのコーディネート
ノータックパンツはシンプルなのでどんなアイテムとも合わせやすいですが、上半身にオーバーサイズのトップスやジャケットを合わせるとカジュアルに見えてしまいます。
仕事で着用するときは、上下のバランスに注意してコーディネートしてください。
タートルネックやニットなどの厚手の服と合わせてもすっきり見えるのでウォームビズにもおすすめです。
ツータック・ワンタック・ノータックに関するQ&A
- スーツのタックはツータック・ワンタック・ノータックのどれが主流ですか?
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スーツのタックは時代によって流行が変わりますが、見た目と着心地のバランスがよくオーソドックスなシルエットのワンタックパンツは流行に左右されず一定の人気があります。
ワンタックパンツにはある程度のゆとりがあり、体形の変化にも多少であれば対応できるので長く着用できるデザインです。
- タックが入ったパンツにデメリットはありますか?
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パンツにタックが入ると動きやすくなりますが、着こなし方によってはだらしなく見えることがあります。
腰回りにゆとりが多いツータックのパンツは、腰ばきしてしまうと変な位置にだぶつきができてしまいます。きちんとウエストの位置を合わせてはいてください。
パンツを選ぶときはタックの数にも注目しよう!
ツータック、ワンタック、ノータックというのはパンツのウエスト部分に入ったひだの数による呼び方で、タックの数によって着心地や見た目の印象が違います。
タックの数によってパンツ全体の太さにも違いがあり、ツータックはワイドシルエット、ノータックはスリムシルエットになるというのも特徴です。
- パンツのウエスト部分のひだの個数でツータック・ワンタック・ノータックと呼ばれている
- 太い人はツータック、細身の人はノータック、体形で迷ったときはワンタックがおすすめ
- ツータックはエレガント、ワンタックはスタイリッシュ、ノータックは万人受けするスタイル
タックの数によって動きやすさにも差が出るので、仕事やプライベートなど着ていく場所によってもどんなタックのパンツがいいか考えて選んでもいいかもしれません。
GINZA SAKAEYAでは仮縫付きのフルオーダーを行っており、さまざまな着こなしを提案しております。自分にはツータック・ワンタック・ノータックのどのタイプが似合うのかわからない場合はぜひご相談ください。
また、トータルコーディネートについてもご提案しておりますので、どんなスタイルを目指しているのかなどもぜひお聞かせいただければと思います。
パンツだけでなくスーツはジャケットの形にも呼び方があり、似合う体形が違います。スーツの着こなしに関しては、別記事のスーツの着こなしについてで詳しく紹介しておりますので、ぜひそちらも参考にしてみてください。