- スーツの寿命は何年くらいなのか知りたい!
- そもそもスーツが寿命を迎えるタイミングはどうやって見極めるの?
- スーツの寿命を延ばす方法があるなら教えて!
皆さんはスーツの寿命を意識したことはあるでしょうか?
着用頻度やスーツの素材などによって劣化の速度は違いますが、しっかりメンテナンスをして大切に着用していても、いつかはスーツの寿命がきて買い替える必要がでてきます。
スーツの寿命を無視して同じスーツをずっと着用し続けてしまうと、隠しきれない劣化やシワで自分の第一印象を下げてしまうかもしれません。
この記事では、スーツの寿命の目安年数や買い替えタイミングの見極め方、さらにはスーツの寿命を延ばすためのメンテナンス方法を詳しく解説します。
スーツの寿命は意外に短い!目安の年数を知っておこう
スーツの寿命はさまざまな要素で決まるため、購入して〇年経ったから寿命!という考え方をする必要はありません。
しかし、皆さんが思っている以上にスーツの寿命は短いのは確かです。
まずは一般的なスーツの寿命となる年数を夏・冬でそれぞれ確認しておきましょう。
夏用スーツの寿命は平均で2~3年程度
基本的に薄手で通気性に優れた素材が使われるサマースーツは、冬用スーツに比べて寿命が短くなる傾向があります。
あくまでも目安ですが、夏用スーツは一般的に2~3年ほどで寿命となります。
暑い季節の着用を想定しているためスーツの耐久性が低く、季節的に汗でスーツが汚れやすいことも冬に比べて寿命が短くなってしまう要因だといえるでしょう。
購入してすぐにスーツの破れが起きてしまった場合やオフシーズン中に小さな虫食いの被害にあったときなど、部分的なトラブルなら補修対応で着用することも一応可能ですが、スーツ全体が劣化した場合は寿命となります。
自力でスーツの破れを補修する方法を詳しく解説している記事もあるので、ぜひ参考に役立ててみてください。
冬用スーツの平均寿命は3年~4年
冬用スーツは生地も厚く季節的にスーツへの負担や汚れが少ないことから、その平均寿命は夏用スーツより1~2年長くなるのが一般的です。
生地の破れやテカりなどの劣化は起きにくい反面、冬用スーツでは毛玉が出来やすく間違った処理をしてしまうとスーツの寿命が著しく縮む可能性があるので注意しましょう。
スーツの毛玉は、毛羽立ってしまった繊維が摩擦や静電気でまとまることで発生します。
詳しくは後述しますが、結論から言うと冬用スーツの毛玉は安価な化学繊維のスーツほど出来やすいので、少し高くても天然素材を使ったスーツの方が冬スーツは長持ちします。
スーツの毛玉と正しい対処法については、詳しく解説している記事で確認してみてください。
スーツ買い替えを知らせるさまざまなサインで寿命を判断しよう!
夏用スーツなら2~3年、冬用スーツでも3~4年ほどが寿命だとお伝えしましたが、あくまでも目安であり1年でダメにしてしまうこともあれば、逆に同じスーツが5年以上長持ちすることもあります。
スーツの寿命、つまり買い替えが必要かどうかはスーツの状態を見て判断する必要があるのです。
スーツがどのような状態になっていたら寿命となるのか、その判断基準となるポイントを紹介するので確認してみましょう。
スーツ全体にテカりや変色を感じたら買い替えどき
最初にチェックすべきポイントは、スーツ全体を客観的に見たときにテカりや変色があるかどうかです。
スーツが部分的にテカテカしていたり、同じ色のはずなのに俯瞰でみたとき一部色合いが異なるように感じたら買い替えどきのサインです。
スーツにテカりや変色が起きてしまう理由は、経年劣化で生地表面の繊維が圧縮されてしまうことにあります。
繊維が圧縮されてしまう要因はさまざまですが、一度テカりが発生してしまうと元に戻りにくいので、日々のブラッシングなどで未然に防ぐことが重要です。
生地の表面は本来、小さな繊維が毛羽立っているので光を反射しません。
スーツがテカるということは、生地表面の繊維が長い期間をかけて圧着されて光を反射するほどツルツルになってしまったということ。
こうなってしまうと、慌ててスチームアイロンやブラシをかけても戻らないことが多くスーツの寿命となります。
日焼けなどによるスーツの変色が起きた場合も同様です。
スーツの日焼けを引き起こす要因は汗と紫外線なので、やはり日頃のメンテナンスや保管方法がとても重要になってきます。
正しくスーツを扱えば日焼けを防ぎ寿命を延ばすことは可能ですが、逆にスーツの扱い方次第では平均年数よりも短い期間で変色が起きてしまうこともあるのです。
スーツの変色が一度起こってしまうと、クリーニングに出してもブラッシングをしても元に戻ることはありません。
テカりや変色はスーツの買い替えどきを知らせてくれるサインなので、1つの目安としてチェックしてみましょう。
スーツにシワや毛玉が目立ち始めたら買い替えどき
テカりや変色が起きてなくても、スーツのシワが気になったり毛玉が目立つなどの変化も買い替えどきを知らせるサインとなります。
クリーニングに出したはずなのに、なぜか”くたびれた印象”や”だらしない印象”になってしまうことはないでしょうか?
経年劣化で起きるスーツの変化には、生地のシワがつきやすくなる・型崩れを起こしシルエットが保てなくなる、などがあります。
一般的なスーツの場合、着用時に無理な圧力がかかる部分があるため、時間とともに型崩れが起こってしまいます。
スーツの型崩れもやはり修復するのは難しいため、買い替えを考える目安になると言えるでしょう。
余計な圧力がかかりにくいオーダーメイドスーツは一般的なスーツより寿命が長くなる傾向があるので、型崩れが気になる方にはおすすめです。
スーツに毛玉が出来たときは、生地を傷めないように注意しつつ毛玉部分だけを切除するのが適切な処理となります。
多少の毛玉なら問題ありませんが、大量に出来てしまったり処理をしすぎて生地が薄くなったり傷んでしまったときは買い替えどきです。
カビや汚れ・破損やほつれが発生した場合
スーツは意外に汗を吸着して汚れているため、シーズン終わりなど長期保管する前にしっかり汚れを落としておかないとカビや虫食いが起きやすくなります。
スーツにカビが生えた場合、アルコールや漂白剤などを使って処理する必要があるため、自力で行うと手間がかかる上に生地を傷めてしまう恐れがあります。
スーツへの負担を減らし確実にカビを除去したいなら、カビ取りサービスを行っているクリーニングを利用する方法がおすすめです。
どうしてもスーツのカビを自分で処理したい方は、除去の方法や手順を詳しく解説した記事があるので参考に目を通してみてください。
クリーニング店によっては、スーツのほつれや破れなどのトラブルやボタン付けなどのサービスを行ってくれることもあります。
スーツのクリーニングについては、注意点からおすすめのお店までを紹介した過去記事もあるのでぜひ目を通してみてください。
スーツのボタンやファスナー部分など、関連部品が破損した場合も買い替えを考えるタイミングとなります。
あまりにも破損がひどい場合は寿命となりますが、他の要素とは異なり修復すれば続けて着用できる可能性が高いのでまずは修復可能かどうかをチェックしましょう。
軽微なトラブルならテーラーやクリーニング店などを利用しても少ない費用で修復可能なはずです。
スーツの品質に問題がなくても買い替えが必要なケース
スーツの買い替えはスーツ自体の品質に何かしらの問題が発生したタイミングで検討する人がほとんどですが、他にも買い替えが必要となるケースが存在します。
スーツのデザインやシルエットが古い
着用頻度が少なく大切に扱っていればスーツの寿命は長くなります。
しかしスーツに限らずファッションには流行り廃りがつきもので、長持ちさせたスーツのデザインやシルエットが時代に合わないと感じてしまうことも。
「ファッションは繰り返す」という言葉があるので、古いと思えるデザインが逆にトレンドに・・・なんてことも考えられますが、手持ちのスーツが時代に合っていないと品質に問題がなくても買い替えを検討する必要があるかもしれません。
体型がスーツに合わなくなってしまった!
スーツ自体に問題がなくても、着用する自分自身の体型が大きく変化した場合も買い替えを考える必要があります。
特に体重の増加と共に体型が変化した場合は、着心地が悪くなるだけでなくスーツにかかる圧力も高まり、結果的にスーツの寿命を縮めて買い替えが必要になるかもしれません。
スーツだけでなく自分自身の寿命を延ばす意味でも、体型維持を意識した規則正しい生活を心がけましょう。
スーツの寿命を縮めてしまう要因
スーツを購入してたった1年で寿命を迎えてしまい、シーズンごとに買い替えが必要になっている人はいないでしょうか?
続いてはスーツの寿命を縮めてしまう要因や、やってしまいがちなNG行為について解説します。
同じスーツを毎日着ると寿命が極端に短くなる!
新卒や若い世代のビジネスマンに多くみられるのが、夏用・冬用などシーズンごとのスーツを1着づつしか持っていないという人です。
シーズンを通して毎日同じスーツを着用するということは、スーツへかかる負担が大きくなり寿命がそれだけ短くなってしまいます。
スーツは決して安くないので1着で済ませたいという気持ちも判りますが、最低でも1シーズンに2着以上のスーツを準備して交代で着用した方が、結果的にスーツの寿命が延びて経済的です。
頻繁にクリーニングへ出すとスーツの寿命は縮む!
前項に繋がる話となりますが、同じスーツを毎日のように着ていると汚れやニオイが気になってしまいます。
そのためスーツをクリーニングに出す機会が増えると思いますが、実はクリーニングの回数が多くなるとスーツの寿命が縮みます。
クリーニングで使用される溶剤や高温はスーツ生地への負担に繋がります。
結果的に、同じスーツをヘビロテする→汚れやニオイが気になる→クリーニングを頻繁に利用する、という負のスパイラルが起きてしまうのです。
さらに後述するメンテナンスを怠ってしまうとなれば、たった1年でスーツが寿命を迎えても何ら不思議ではないといえるでしょう。
日々のメンテナンスを怠るとスーツの寿命は縮む!
スーツを1日着用するだけで、生地は汗を吸い表面には汚れや埃が付着します。
着用したスーツは、ハンガーに吊るしてブラシをかけて暗所で風通しの良い場所に保管するのが基本です。
こうした日々のメンテナンスを怠ると、日々の汚れや汗が蓄積してしまいます。
どうしても同じスーツをヘビロテするなら、1日の汚れはその日のうちに落とす!を徹底するだけでもスーツ寿命を延ばすことに繋がります。
スーツの寿命に関連するQ&Aをまとめて解説
最後にスーツの寿命を延ばすためのポイントや、どんなスーツなら長持ちするのか?など、気になる疑問や質問をまとめて解説します。
- スーツの寿命を延ばす方法やポイントがあれば教えてください!
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スーツの寿命を延ばすためには、以下の3つのポイントを意識するのがおすすめです。
①着用したら必ずブラシをかける
スーツを着用したら、必ずブラッシングをすることを習慣づけると寿命が延びることに直結します。
慣れてしまえば5分とかからない作業なので、毎日の日課として習慣化するようにしましょう。
②保管方法や保管場所に気を付ける
スーツの日焼けは汗と紫外線で起こるとお伝えしましたが、実は蛍光灯にも微量ながら紫外線が含まれます。
シーズン中であれば、ライトの当たる場所に吊るしても大きな問題にはなりませんが、オフシーズンで長期保管するときは光が当たらない風通しの良い場所を選んで保管するようにしましょう。
スーツをかけるハンガーにも気を配りたいところです。
細く硬い針金製のハンガーは、スーツの型崩れに繋がるのでなるべく避けましょう。
スーツを吊るすときのおすすめは木製でやや太めのハンガーです。
ハンガーにある程度の太さがあると、スーツ本来のシルエットを崩さずに保管することが可能となります。
プラスチック製でも問題ありませんが、木製なら消臭や余分な水分を吸い取ってくれる効果も期待できるのでおすすめです。
③スーツにかかる負担をなるべく軽減する
記事内でも触れていますが、同じスーツを毎日着用したり頻繁にクリーニングへ出すなどはNG行為です。
複数のスーツを着まわして負担を減らし、日々のメンテナンスで必要最低限のクリーニングで済むようにすればスーツは長持ちします。
- 安いスーツより高いスーツの方が長持ちしますか?
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化学繊維で作られた安価なスーツと、天然由来の素材を使った生地で作られた高級スーツとでは、どちらが長持ちしますか?という質問はよく寄せられます。
結論から言えば、天然由来の生地を使いオーダーメイドで仕立てた高級スーツは長持ちしやすいと言えます。
しかし高級スーツだからと過信してメンテナンスを怠ったり、不適切な保管方法をした場合はその限りでは無い点には注意が必要です。
いくら生地が天然素材でも、サイズ感が合っていなければ着用するたびに余計な圧力がかかってしまい、金額は高かったのに長持ちしないこともあります。
身体にジャストフィットするオーダーメイドスーツは、一般的なスーツに比べて高額ですが正しくメンテナンスをして体型を維持できれば5年、10年と着用することも可能です。
スーツの寿命は延ばすも縮めるも自分次第!大切に扱って長持ちさせよう
スーツの寿命は、日々のメンテナンスや保管の方法次第で長くも短くもなります。
今回お伝えしたポイントを意識して、大切なスーツをぜひ長持ちさせてください!
- 夏用は2~3年、冬用でも3~4年が一般的なスーツの寿命年数
- 上記はあくまでも目安。扱い次第で長くも短くもなる!
- 年数ではなくスーツの状態をみて買い替え時期を判断しよう
GINZA SAKAEYAなら、世界最高峰のゼニア生地を使ったオーダーメイドスーツを格安でお仕立てすることが可能です。
スーツが寿命を迎え買い替えを検討している方は、ぜひこの機会に自分史上最高のスーツを仕立ててみてはいかがでしょうか。