ポケットチーフの挿し方をいろいろと紹介しましたが、
使用したあとにはスーツ等と同様に、
しっかり手入れをしないといけません。
簡単な手入れ方法を素材別に紹介しましょう。
<リネン(麻)>
-購入時-
リネンでできたポケットチーフは
製造工程で糊付けがなされているので、
購入したばかりの状態はゴワゴワっとしています。
使用前には軽くぬるま湯に浸して糊を取り、
扱いやすくしておきましょう。
-洗濯方法-
リネンは吸水性が高く乾きやすいので、
汚れを放っておくと落ちにくくなってしまいます。
そのため少しでも汚れが付着したら早めの洗濯が必要です。
ただし、繊維自体がねじれに弱いため洗濯機は使用せず、
中性の洗剤や蛍光剤の入っていない洗剤をぬるま湯に溶かして
手洗いをすると、風合いを保つことができます。
すすいだあとは強く絞ったりせず、
洗濯機の脱水を2~3分だけ使い、水気を飛ばすようにしてください。
-干し方-
濡れているうちにシワをしっかり伸ばし、
直射日光が当たらない風通しのいい場所で陰干ししてください。
-アイロン-
リネンは回復力に優れた繊維なので、
洗濯して干すだけでもだいたいのシワをなくすことができます。
それでもシワが気になるような場合は、
まだ乾ききる前にアイロンをかけ、
乾かしながら短時間で軽めに仕上げるようにしてください。
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リネンの特徴として、
初めて洗濯する際には若干ながら繊維が縮みます。
また、洗濯すればするほど繊維がやわらなくなります。
とはいえ、
扱いさえきちんとしていれば
ポケットチーフとしての機能性を損なうことはありませんし、
白物がメインとなりますので、
汚れたらすぐに手入れをするよう心掛けましょう。
<シルク(絹)>
-購入時-
シルクのポケットチーフはポピュラーですが、
天然素材のなかでも、リネンやコットンに比べ
デリケートなところがありますので、
その点を留意して取り扱いをしましょう。
また、水に弱いので水通しもやめてください。
-洗濯方法-
水だけでなく摩擦にも弱いため、
基本的に洗濯機を使って洗うことは避け、
必ずクリーニングに出すようにしてください。
たとえば一部分の汚れを落とそうと手洗いをすると、
シミになってしまう危険性が高い繊維なので、
高級なポケットチーフであるなら、プロに任せるのが賢明です。
-使用後のケア-
ジャケットのポケットに挿したままや
折ったままの状態で放置することはせず、
帰宅後にブラシなどを優しく当ててホコリを取り除き、
挟むタイプのハンガーを使って風通しのいい場所に陰干しをし、
湿気を完全に飛ばしてからしまってください。
-アイロン-
気になるシワがあってアイロンを使う場合は、
スチームはあまり使用せずに
必ずあて布をしてドライアイロンをかけてください。
ただし、シルクは熱に弱いので、
温度は低温、短めの時間でサっと済ませるのがコツです。
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シルクはとにかく弱い繊維なので、
できるだけ丁寧に扱うことが手入れの基本となります。
雑な扱いをすると縮んだり毛羽立ってしまいますが、
上記のように細心の注意を払って取り扱えば
長いことコンディションを保つことができる繊維でもあります。
独特の高級感を損なわないよう、
いつでもだいじ~に扱うようにしてくださいね。