- ポケットチーフのマナーや注意点ってあるの?
- 悪目立ちしそうでポケットマナーを差すことに抵抗がある・・
- オシャレに見えるポケットチーフの折り方や入れ方を教えて!
スーツや礼服の胸元を飾るポケットチーフ。
中々挿す機会は無いと思いますが、結婚式やパーティーなどに出席するときに、マナーや挿し方を知らないと思わぬ恥をかいてしまうかもしれません。
この記事では、ポケットチーフに関するマナーから基本となる折り方・入れ方を詳しく解説します。
いざというときに困らないためにも、是非この機会にポケットチーフをおしゃれに活用できる着こなしを覚えておきましょう!
また、スーツのポケットに関する意外なマナーや使い方を解説している別記事も合わせて読んでみてください。
ポケットチーフのマナーを知っておこう!
ポケットチーフに関するマナーとして押さえておくべきポイントは
- ポケットチーフを挿して良いシーンかどうか
- ポケットチーフの色や柄
- ポケットチーフの素材
上記の3つとなります。
まずは、ポケットチーフが持つ意味や由来について解説します。
ポケットチーフが持つ意味と歴史
ポケットチーフを胸ポケットに挿すという風習は、20世紀に入ってからと歴史自体は比較的浅いものです。
そもそも胸ポケットはスーツの原型とされる軍服時代に、心臓を守るための鉄板を入れていた部分の名残で、スーツとなってからは形骸的に残っただけで実用性がほとんど無いポケットでした。
そんな胸ポケットに、実用的なハンカチを入れて持ち運ぶようになったことがポケットチーフの始まりだと言われています。
その後、装飾が少ない男性のスーツや礼服を飾るためにハンカチではなく、実用性がほとんど無い布を入れて華やかさを演出する風習が生まれたのです。
つまり、ポケットチーフが持つ意味合いとは「飾り」や「ファッション」です。
ハンカチーフは実用的な小物ですが、ポケットチーフはあくまでもスーツの見栄えを良くするための装飾品、という違いがあるので素材や厚みが異なるのです。
ポケットチーフにもマナーは存在する
ファッションとしての意味合いが強く、歴史も浅いポケットチーフですが、マナーが全く無いわけではありません。
しかし、マナーといっても特別難しく考える必要はありません。
ピアスやネックレスなどの装飾品と同じように、TPOをわきまえた上で周囲に不快感を与えなければ基本的には大丈夫です。
ポケットチーフのマナーについて、もう少し詳しくみていきましょう。
ポケットチーフはあくまで”おしゃれ”なので場所には注意
ポケットチーフが持つ意味を考えると、時と場所によってはマナーが悪いと相手に思われてしまう恐れがあります。
例えば就職活動などで行われる面談や、結婚相手の両親と初めて会う場面など、真面目さや誠実さを印象付けたいシーンでは相応しくありません。
また世界基準でいえばマナー違反にはならないのですが、日本の場合は葬儀に出席するときもポケットチーフは控えるべきです。
華やかな場であっても結婚式は色選びに注意したい
結婚式や、パーティーでも品が問われるような格式が高い場では、ポケットチーフの色や柄に気を配りましょう。
絶対に失敗しない方法は、「無地で白色のポケットチーフ」を選ぶことです。
例えば、結婚式なら主役として最も華やかであるべき存在は新郎です。
あまりにも派手な色や柄のポケットチーフで悪目立ちしてしまえば、周囲から顰蹙(ひんしゅく)を買ってしまいます。
また、新郎や新婦の近親者(親や兄弟)も派手なポケットチーフを挿していると常識を疑われてしまう恐れがあります。
ポケットチーフの素材は時間帯で変わる?
ポケットチーフに使われる代表的な素材は
- リネン(麻)
- シルク(絹)
- コットン(綿)
- ウール(羊毛)
上記の4種類が一般的ですが、ポケットチーフを挿して出席する時間帯によって、良いとされる素材が異なります。
基本的に日中の出席ならリネン、日が落ちてからの出席ならシルクです。
理由は光沢の違いにあり、日が高いときは光沢が抑えられたリネンの方が落ち着いた印象となり、逆に日が落ちてからは光沢があり艶やかさを演出できるリネンの方がおしゃれに見えるからです。
しかし厳密なマナーという訳ではありませんので、無理に守ろうとしなくても大丈夫です。
ちなみに、コットンやウールはハンカチにも使われる素材なので、カジュアル感が強くなります。
どちらかと言えば、結婚式の二次会などカジュアルに参加できるシーンにおすすめの素材です。
ポケットチーフの折り方!基本の折り方3種を解説
ここからは、ポケットチーフの折り方・入れ方について解説します。
普段からポケットチーフを挿し慣れている人は少数派ではないでしょうか。
そこで、初心者であってもおさえておきたい基本の折り方3種を紹介します。
これだけは絶対に覚えておきたい「TVフィールド」
ポケットチーフの折り方としては基本中の基本で、恥ずかしがり屋が多い日本人でも簡単にトライできるのが「TVフィールド」です。
折り方はとても簡単で
ポケットチーフを胸ポケットの横幅に収まるように折りたたみ、上部を少しだけ覗かせるように入れるだけです。
折りたたんだ形が長方形になるので、別名「スクエア」とも呼ばれる基本の折り方ですね。
ポケットチーフの入れ方も特に難しくはありませんが、縦の長さが短すぎると胸ポケットの中に落ちてしまうので注意しましょう。
また、折り畳みすぎるとポケット部分が膨らんでしまい、見栄えが悪くなりますので特にハンカチなどを代用するときはなるべく薄い素材を選ぶのがポイントです。
フォーマルシーンにぴったりな「スリーピークス」
エレガントな雰囲気を漂わせたいときは「スリーピークス」という折り方がおすすめです。
結婚式など、華やかな場で前述の「TVフィールド」では物足りないというときは、この折り方にチャレンジしてみましょう。
ポケットチーフを三角形になるように2回折り、左右を整えるように折りこんでポケットに挿しましょう。
折り方や入れ方は簡単ですが、初心者でも華やかさを演出することが可能です。
簡単なのにおしゃれ!「パフドスタイル」
初心者でも簡単に折れる基本のポケットチーフ、最後は「パフドスタイル」です。
日本でいえば”六大学”にあたるのがアメリカの”アイビーリーグ”。
アイビーリーガーたちがが好んだことから、パフドスタイルは別名「アイビーフォールド」とも呼ばれています。
パフドスタイルは立体的なポケットチーフの挿し方で、こなれ感もありおしゃれな印象を与えてくれます。
フォーマルシーンでもOKですが、カジュアルな場にも対応可能なポケットチーフの入れ方です。
パフドスタイルの折り方は至って簡単です。
ポケットチーフの中心をつまみ上げ、下部を折りたたんで胸ポケットに挿せば完成。
上級者向けとして、下部を折りたたまずに上部と一緒に胸元から覗かせる「パフ度クラッシュスタイル」という折り方もあります。
また、ポケットチーフをバラの花に見立てた「フラワー」という折り方などもあるので、他人と差をつけたいという方はチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
ビジネスシーンでもポケットチーフを上手に取り入れよう
ポケットチーフを日常的に使うのは抵抗を感じる人は多いと思います。
確かに、日本ではポケットチーフは「特別な場」で付けるものという印象が強く、普段使いはしづらいかもしれません。
もちろん、無理にポケットチーフをビジネスシーンに取り入れる必要はありませんが、上手に活用することでワンランク上の着こなしが可能です。
ビジネスシーンでポケットチーフを上手に取り入れる方法をいくつか紹介しておきましょう。
職種との相性を考えよう
ポケットチーフが持つ意味合いは、冒頭でも説明したように「装飾品」であり、オシャレアイテムでしかありません。
そのため、年配の方と接する機会が多い職場やお堅いイメージが付きまとう職種なら、ポケットチーフの普段使いは控えた方が無難です。
一方、IT関連企業やグローバルなクライアントと接する職種なら、ポケットチーフを普段使いし易いといえます。
高価な商品を扱う業種や、海外の方と接する機会が多い業種なら、ポケットチーフをしていた方が相手に好印象を与えるというメリットも考えられます。
折り方と見せ方に注意しよう
ビジネスシーンでポケットチーフを取り入れるなら、TVフィールドのように大人しめの折り方がおすすめです。
あくまでも勤務中ですから、浮ついた印象を相手に与える見せ方はNGです。
ビジネスシーンでは、ハンカチをポケットチーフとして胸ポケットに挿すと、嫌味も無く実用的といえるでしょう。
ハンカチをポケットチーフとして代用するときは
- その日のネクタイに合わせた色・柄を選ぶ
- 胸元が膨らみ過ぎ無いようになるべく薄いハンカチで
- 状況次第で内ポケットに入れるなどの対応を
色や柄がミスマッチにならず、薄手のものを選ぶのがポイントです。
また、上司や顧客の前ではサッと内ポケットに移動するなど、臨機応変な使い分けも重要です。
ポケットチーフはどこで買う?100均でも大丈夫なの?
急な結婚式で、ポケットチーフが無いと困ってしまうものです。
使う機会が少ないからといって、100均で白いハンカチを代用品にしても良いものだろうか?と悩む人がいるかもしれませんが、結論からいえば100均で準備しても全く問題ありません。
ただしフォーマルな場など品位が求められるときや、注目を集めてしまう立場なら購入先にもこだわりたいところです。
基本的には、ポケットチーフを購入するならスーツ専門店や紳士服売り場が良いでしょう。
ポケットチーフのおすすめブランドや商品については、別記事にて詳しく紹介する予定となっておりますので、公開までしばらくお待ちください。
ポケットチーフでワンランク上の着こなしを
ポケットチーフはスーツや礼服の着こなしを、ワンランク上にしてくれるアイテムです。
必ずしも付ける必要はありませんが、結婚式などに出席するときは御祝いムードを高めるという意味でも、ポケットチーフを挿すことをおすすめします。
ポケットチーフを挿すときは
- TPOに応じた折り方や色遣いを意識する
- 悪目立ちしないように気を付ける
周囲に不快感を与えたり、浮いてしまわないように注意しましょう。
また、スーツや礼服を着用時にポケットが膨らんで見えるのは見栄えが悪いものです。
スーツのポケットに関するマナーや正しい使い方を、過去記事で詳しく解説していますので、是非合わせて読んでみてくださいね。