- オフィスカジュアルでOKと言われても何を着れば良いのか判らない・・・
- オフィスカジュアル推奨の職場でスーツを着ていても大丈夫?
- オフィスカジュアルで年相応の服装って何が正解?
職場での服装と言えばスーツや制服が普通ですが、最近は働き方や職場での服装などで”多様化”が進んでいます。
オフィスカジュアルという言葉も、ここ数年でよく見聞きするようになり採用している企業も増えていますが、その一方で仕事着=スーツという感覚で長年仕事に取り組んでいた人の中には戸惑いを覚える人も多いようです。
「オフィスカジュアルと言われても、一体どんな服装をすれば良いのか・・・」
「オフィスカジュアルなら普段着感覚でオシャレをしてもいいの?」
オフィスカジュアルに馴染みがない上の年代は、服装選びやルールが把握できていなかったり、逆に若い世代の場合は”どの程度までが許されるのか”という部分で失敗したりと、年代によっても悩みの質が異なります。
そこで今回はオフィスカジュアルの基本的なルール、さらには着こなしのポイントや年代別の注意点などを解説します。
オフィスカジュアルの基本的なルールや服装マナー
まずは、そもそも”オフィスカジュアル”とは何なんだ!という方に向けて、基本的なルールや服装のマナーについて解説していきましょう。
オフィスカジュアルはもう知っているという方も、軽く目を通して自分の認識と合っているかを確認してみてください。
尚、この記事で紹介する内容はオフィスカジュアルでもメンズ向けとなっています。
普段はスーツを着る職場で働く男性のオフィスカジュアルについて解説していますので、女性の方やそもそもスーツを着る機会が無い職場で働く方は、参考に役立つ部分が少ない恐れがありますのでご注意ください。
オフィスカジュアルの定義と服装の許容範囲
オフィスカジュアルとはどのような服装なのでしょうか。
少なくとも、オフィスカジュアルの定義や一般的なルールを知っておけば職場で恥をかくような事態にはならないはずです。
しかし、実はオフィスカジュアルで”許される服装の範囲”を明確に定義することは非常に難しいと言えます。
オフィスカジュアルの定義とは
- スーツなどに代表されるフォーマルウェアをカジュアルダウンした服装
- 社内で過ごすことが前提となっている
- 快適でリラックスできる”仕事をしやすい服装”
そもそも、窮屈なネクタイやスーツを外し過ごしやすい服装で働くことを許すのはなぜでしょうか。
企業側や経営者の立場になって考えてみると、その答えは至ってシンプルな理由であることが判ります。
- 快適でリラックスした気持ちで仕事に臨める環境を整備することで”仕事の効率”を向上させたい
- 冷暖房を抑えることで環境問題に取り組みたい、経費をなるべく削減したい
- 自由で働きやすい職場環境をアピールして、優秀な人材の獲得につなげたい
会社や経営者がオフィスカジュアルを推奨する理由の多くは、”仕事”をするための環境整備や経費削減など明確なメリットを意識しているケースがほとんどです。
もちろん例外として、スーツを着て働くこと自体に疑問を持っている経営者の方針だったり、単純に社内の雰囲気を明るくしたいからという理由の場合もあります。
例えば、IT企業やベンチャー企業など「自由な社風」の職場ならオフィスカジュアルの名目でジーンズにTシャツのような、ほとんど私服で働くことを許容している会社も存在するほどです。
しかし、一般的な企業の場合はオフィスカジュアルと言えどもジーンズはNGとしている場合が多く、Tシャツも許されないケースがほとんどです。
オフィスカジュアルで最も重要な要素は社内ルールの把握
オフィスカジュアルの服装選びで最も重要なのは、自分が勤めている企業(または職場)の服装ルールをしっかり把握することです。
前項で説明した通り、企業や経営者の方針や考え方によって”働きやすい服装”や”マナー違反になる服装”の線引きが変わってしまうため、オフィスカジュアルに関する服装の規定やルールを確認するようにしましょう。
もし、オフィスカジュアルに関する社内規定が定まっていないときは、周囲の服装に合わせるのが無難です。
絶対に間違いたくない!という場合は以下の組合せなら確実にセーフなので、初めてオフィスカジュアルで服装を選ぶときの参考にしてください。
オフィスカジュアルで失敗しないためのポイント
- 上半身はノーネクタイでOK!社外の人に会わないならジャケットも不要
- 襟付きのシャツなら確実にセーフ!
- 下半身はチノパンorスラックスが無難
- センタープレス(ズボンの折り目)があると安心して履ける
上記の組合せは、ビジネスカジュアルでも通用する服装なので確実にマナー違反になることはありません。
オフィスカジュアルとビジネスカジュアルの違いについて
オフィスカジュアルと混同しやすい言葉に、ビジネスカジュアルというものがあります。
両者の違いは、言葉の意味をそのまま当てはめて考えると判りやすいのではないでしょうか。
”オフィス”の中で、同僚や社内の人間が見た場合に許される範囲でカジュアルな服装をするのがオフィスカジュアル。
”ビジネス”、つまり【接客】や【取引先との折衝や会議】のようなシーンで、相手に失礼とならない範囲でカジュアルダウンした服装がビジネスカジュアルです。
例えばスーツを着用している場合でも、職場にいるときはネクタイを緩めたり首元のボタンを外していても、社外の人に応対するときは服装を正すはずです。
オフィスカジュアルとビジネスカジュアルでは、見られる相手が社内か社外かという部分が最も大きな違いです。
そのため、カジュアルダウンの範囲が判らずに悩んだ時は、ビジネスカジュアルでも通用する服装選びをすれば失敗したり周囲から失礼だと思われることは無いのです。
ビジネスカジュアルについては、別記事で基本的な服装のルールから年代別に注意すべきポイントをまとめて紹介していますので、もっと詳しく知りたい!という方は合わせて目を通してみてください。
オフィスカジュアルのポイント①季節感
オフィスカジュアルで失敗しないためには、ビジネスカジュアルに準じた服装が良いと言っても、せっかくカジュアルダウンできるなら少しでも楽な服装にしたいと思いますよね。
そこで、ここからはオフィスカジュアルの服装を楽しむためのポイントや注意点を解説していきます。
もちろん、勤めている会社が定める規定やルールを順守することが前提とはなりますが、許される範囲の中で参考にしながら服装選びに役立ててみてください。
まずは、オフィスカジュアルと季節感についてみていきましょう。
真夏や真冬のオフィスカジュアルは注意が必要!
オフィスカジュアルの服装選びで季節感を意識することは重要ですが、真夏や真冬など寒暖の厳しい季節は少し注意が必要です。
例えば、夏の厳しい暑さの中で快適に仕事をしたいと思うがあまり「短パン」や「サンダル」などをオフィスカジュアルに取り入れるのはやり過ぎです。
逆に寒い冬だからといって、職場でニット帽を被ったりセーターなどを着用するのも考え物だと言えるでしょう。
特にパソコンなどの精密機械を職場で使う人は、静電気が起こりやすい服装は思わぬトラブルを引き起こす恐れがあるので注意すべきです。
夏場ならクールビズ、冬場ならウォームビズのように、季節ごとに個人が服装で温度調節することを推奨している職場も増えてきています。
クールビズやウォームビズの場合、【温度調節】が主な目的なのでオフィスカジュアルやビジネスカジュアルとは根本的な部分での目的が少し異なります。
詳しくは、上記の各記事にて解説していますので寒さ対策や暑さ対策が気になる方は、目を通して参考に役立ててみてください。
オフィスカジュアルの季節感は”色味”と”素材”が重要
オフィスカジュアルでオシャレにカジュアルダウンした服装を楽しむなら、季節感を意識したコーデがポイントです。
トレンドは毎年変わるので、流行色を取り入れるかどうかは各自の判断となりますが、基本的には暑い時期には寒色系・寒い時期には暖色系を選ぶのがベター。
夏の暑い時期は、ブルーなどを基調とした爽やかな色合いで涼しげな印象の服装にした方が印象は良くなります。
同様に、寒い季節なら暖かみを感じられる赤系統を意識した色使いがおすすめです。
色味だけでなく、オフィスカジュアルで着用する衣服の素材も季節感の演出には欠かせない要因となります。
色味と同じように、季節や気温にマッチした素材を選ぶことを意識すれば、周囲からの印象値がグッと高まるのでおすすめです。
オフィスカジュアルのポイント②上着
続いては、オフィスカジュアルにおける上着についてです。
オフィスカジュアルを採用している職場の場合、社外の人間と会うことは想定していないため、基本的にはノーネクタイ・ノージャケットを前提とした上着選びをすることになります。
ただし、突発的な来客や打ち合せなど社外の人間と接する可能性がある場合は、念のためネクタイやジャケットを準備しておくと良いでしょう。
派手な色や奇抜なデザインは避ける
オフィス”カジュアル”は、あくまでも「仕事をするための服装」です。
自由度が高い職場なら、襟なしのシャツでも許されるケースは少なくありませんが、派手すぎる色使いやデザインの服は避けましょう。
たとえ襟付きのシャツでも、カジュアル感が強すぎるチェック柄や悪目立ちする装飾が付いた服はNGな職場もあるので注意が必要です。
また、【英文が書かれたデザイン】の服もオフィスカジュアルでは避けるのがベターです。
英語の意味を正しく理解していないと、海外の方が見た時に失礼な文言が書かれていたり、職種や提供するサービスの印象を著しく下げてしまう恐れがあります。
オフィスカジュアルにおけるトップスの王道コーデ
夏場など暑い季節のカジュアルコーデで人気の上着は
- 無地のYシャツ
- 無地かワンポイントのTシャツ(Tシャツ不可の職場もあるので注意)
- ポロシャツ
上記のような無地の衣服が定番アイテムとなっています。
また、秋~冬など肌寒い季節のオフィスカジュアルでは、あえてジャケットを着用するというスタイルも王道のコーデなので検討してみてはどうでしょうか。
Tシャツやタートルネックにジャケットを羽織るスタイルは見栄えもよく、ビジネスカジュアルとしても通用するのでおすすめのコーデとなります。
仕事着としての”しっかり感”も演出できるので、年代を問わずチャレンジできる点も大きな魅力です。
オフィスカジュアルのポイント③パンツ
オフィスカジュアルのパンツ選びにもポイントがいくつかあります。
上半身とセットで考えるべき項目なので、社内ルールや服装の規定を踏まえながら組合せを考えるようにしましょう。
オフィスカジュアルのパンツは”機能性”で選びたい
オフィスカジュアルは仕事をする上で快適に過ごすという目的もあるため、パンツ選びは機能性を重視して選びたいものです。
パンツをスラックスからストレッチ性能が高いチノパンなどに変えるだけでも、かなり快適に過ごすことができるようになるので、会社で許される範囲でなるべく伸縮性や吸湿速乾性の高い物を選ぶのがおすすめです。
ジーンズ不可の職場でも、一見するとジーンズには見えないデニム生地のパンツならOKというケースもあるので、動きやすさで色々なパンツを検討してみましょう。
ダメージ加工やだらしない履き方はNG
言うまでもありませんが、ジーンズOKの職場であってもダメージ加工のパンツはマナー違反です。
他にも、オフィスカジュアルのパンツスタイルでだらしなく見えてしまう例を挙げると
- ウェストの位置が極端に低い(いわゆる腰パン)
- 明らかにオーバーサイズのパンツでダボッとしている
- 逆にピチピチのサイズ感になってしまっている
スキニータイプのパンツ(脚にピッタリとフィットするタイプ)に関しては、着る人次第で周囲の印象が変わる点には特に注意が必要です。
スタイルが良く細身の人なら、スキニータイプのパンツを履いても問題ありませんが、筋肉質な人やふくよかな人の場合は見栄えが悪くなってしまいます。
オフィスカジュアルのパンツ選びは機能性だけでなく、自分の体型なども考慮して”似合う物”を選ぶことが大切なのです。
オフィスカジュアルの注意点とその他のアイテム
オフィスカジュアルには他にも失敗しないための注意点や、多くの人が疑問に感じている点などが存在します。
一般的なマナーとして当然という内容も含まれますが、内容を簡素化して網羅的に紹介するのでチェックしてみましょう。
- オフィスカジュアルでスーツを着るのはダメ?
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結論から言えば、ダメでは無いが避けた方が無難です。
特に、職場内で自分の立場が上ならスーツを着てしまうと部下や後輩がカジュアルダウンしにくくなってしまうので、周囲のためにも率先してカジュアルな服装を心がけましょう。
- オフィスカジュアルでスニーカーは許されるのか
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オフィスカジュアルで靴は何を選べばよいのか悩む人はとても多いです。
スニーカーが許されるかどうかは、勤めている会社の規定やルールで決まります。
服装の自由度が高い職場なら、スニーカーを履いても咎められる心配は不要ですが、心配な場合はレザー製など一見するとローファーに見えるタイプがおすすめ。
色もなるべく黒やブラウンなどビジネスシーンでも違和感のない物を選びましょう。
- オフィスカジュアルで帽子やアクセサリーはOKか
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何度もお伝えしている通り、オフィスカジュアルは仕事を快適に行うための服装なので、業務に関係のないオシャレは不要と考えるのが妥当です。
職場の方針にもよりますが、基本的にはダメだと考えるべきでしょう。
- 古着が好きなのでオフィスカジュアルで着ていきたい
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古着が好きなど個人的な嗜好をオフィスカジュアルに反映するのも避けるべきです。
カジュアルダウンしているとはいえ、その服装で自分自身だけでなく職場や会社全体の印象が変わる可能性は十分考えられます。
あくまでも”仕事着”なので、オフィスカジュアルでも清潔感やしっかりした服装を心がけるようにしましょう。
年代によってオフィスカジュアルのポイントは変わる!
オフィスカジュアルは年代によって意識すべきポイントや服の選び方が異なります。
20代や30代など若い世代なら
- 子どもっぽい服装や派手にならないように注意する
- なるべくシンプルに清潔感を重視した服装を意識する
- サイズ感はジャストフィットするものを選ぶ
おしゃれに敏感で個性を出したくなる気持ちを抑えて、なるべくシンプルで清潔感や着丈を意識した服装選びが重要です。
20代や30代のオフィスカジュアルについては、別記事で詳しく解説していますので気になる方は合わせて読んでみてください。
一方、責任のある役職に就いていることが多い40代や50代になると、オフィスカジュアルの服装選びも若い世代とは違う部分に気を配る必要があります。
- 会社の定める服装の規定やルールを順守する
- 服の素材やブランドにも気を配る
- 体型が気になる場合はややゆったり目の服を選ぶ
40代や50代の場合、自分が選ぶ服装がその職場の基準になる可能性があります。
会社が定めている服装のルールをしっかりと理解した上で、順守しつつも率先してカジュアルダウンの模範となることを意識しましょう。
清潔感のある服装にすることは言うまでもありませんが、ブランドや素材などにも少し気を配る余裕が欲しいところです。
40代や50代のオフィスカジュアルについても、詳しく解説している記事がありますので目を通して参考に役立ててみてください。
オフィスカジュアルで快適に仕事をしよう!
オフィスカジュアルは、軽装や過ごしやすさを重視した服装ですが”仕事着”だということを忘れてはいけません。
企業ごとに定められた服装の規定やルールを順守した上で、仕事を快適にできるかどうかを判断基準にして選ぶことが大切です。
- オフィスカジュアルの定義は”オフィス”で快適に業務を行える服装
- おしゃれに着こなすためには季節感とトータルバランスが重要
- 会社によってルールが曖昧なので事前に必ず確認する!
どうしても悩んでしまうときは、シンプルで清潔感のある服装を選ぶことから始めてみるのがおすすめです。
そして慣れてきたら、自分なりのオフィスカジュアルを確立できるように色々と試してみてください。
服装が変わると仕事の能率や気分にも好影響を与えてくれるものです。
この機会に快適さとおしゃれを両立した、自分なりのオフィスカジュアルを目指してみましょう!