- スーツにサスペンダーをつけるのはダサい気がする
- サスペンダーは目立って恥ずかしい
- サスペンダーのコーディネートは難しいの?
スーツにサスペンダーをつけることを、ダサいというイメージだけで避けているのであれば、それはとても勿体ないことです。
ベルトの普及でつける人が減りましたが、サスペンダーは大人の身だしなみを支える機能性と、クラシカルでおしゃれな装飾性を合わせもったアイテムです。
この記事では、ダサいと言わせないスーツとサスペンダーの装いを解説いたします。
コーディネートや体型で悩む方もぜひ参考にしてください。
サスペンダーの種類やメリット、ビジネスシーンで気を付けたいポイントはこちら≫スーツとサスペンダーの装いで解説していますので参考にしてください。
スーツにサスペンダーはダサい?
スーツにサスペンダーを「ダサい」と感じる人は、『子どもが着けるもの』『コメディアンが個性を出すために着けるもの』などのイメージがあるのかもしれません。
スーツのコーディネート・着こなしをアドバイスする目線でいうと、ダサくありません。
その理由についてくわしくご紹介します。
スーツで注意したいダサい着こなし
カジュアルファッションにルールはありませんが、ビジネスファッション・フォーマルファッションにはルールがあります。
ビジネスファッションの定番であるスーツにおいて「ダサい」とは、個人の感覚の違いはありますが
- スーツのサイズが合っていない
- 着こなしがいまいちでシルエットが崩れている(裾やおしりがたるむ)
- スーツの手入れがされていない
- ひどく流行遅れのスーツを着ている
などがあります。
スーツスタイルでの「ダサい」はTPOに合わせた正しい服を「きちんと」着こなせていないことです
きちんと着こなせている=仕事ができる人という印象にもなるので、とても大切なことです。
サスペンダーはパンツ(スラックス)のずり落ちを防ぐ目的のベルトですが、サスペンダーを着用することで、シルエットの崩れを防ぎ、人前で服装の乱れを直すことが減るため、上品できちんとしたイメージになります。
サスペンダーは着こなしの補助をするもので、決して「ダサい」ものではないのです。
スーツ(パンツ)の股上のトレンド
- スーツ股上の「浅い」「深い」には流行がある
19世紀中旬や1980年代は股上が深いゆったりしたシルエットのパンツが好まれ、2000年~最近までスーツは股上が浅い細めのパンツが好まれていました。
2020年ごろから、クラシック回帰の影響もあり、ふたたび股上が深いパンツが多く見られるようになってきました。
股上の深さが変わるとウエスト位置も腰骨より上になるため、人によっては、ずり落ちやすくなることもあり、注意が必要です。
スーツ(パンツ)の長さのトレンド
- パンツ(スラックス)の丈の長さにも流行がある
パンツの丈が靴に触れて自然に1箇所くぼむことを「ワンクッション」といい、スーツの長さの指標とされてきました。
現在でもワンクッションがスタンダードではありますが、カジュアルシーンでの流行から波及した、少しだけくぼむ「ハーフクッション」・靴に触れない「ノークッション」も多く見られるようになってきました。
少しの長さの差ですが、トレンド感が強く出てくるので、意識しておきたいポイントです。
スーツ+サスペンダーベルトでスマートな着こなしに
- スーツにサスペンダーベルトを使うと、あらゆる股上の深さに対応できる
- 動いてもウエストの位置が下がらず、パンツシルエットが崩れない
股上とウエスト
「パンツの正しいウエストライン」はスマートな着こなしに重要ですが、一度覚えた腰ベルトの位置が習慣となり、決まった位置で着け続ける人もいます。
股上が深めのパンツを腰骨に引っかけるように着用すると内股・ヒップ・裾があまって「きちんと」着こなせないことになります。
サスペンダーベルトなら、同じウエストラインで一日中安定し、スマートな着こなしを支えてくれます。
パンツの丈寸とウエスト
パンツの丈寸の調整はとても細かいものです。
せっかく調整したパンツでも、少しずり落ちただけでシルエットが崩れてしまいます。
サスペンダーは激しい動きでもウエスト位置が変わらないため、きちんと着こなすためにオススメです。
スーツ+サスペンダのマナーを解説
スーツにサスペンダーを合わせるとパンツのずり落ちが防止でき、着こなしが決まる点でオススメなのですが、スーツと合わせる場合は、マナーもあります。
サスペンダーのビジネスマナー
ビジネスシーンでのサスペンダーのマナー
- シンプルな平織で伸縮性のあるタイプ(ゴムなど)
- 3cm~4cm幅が最適
- 黒・紺・グレー・茶・白などのシックな色柄
- スリーピーススーツはベストの下、シングルスーツは動いた時にさりげなく程度の位置に着ける
カラフルな色・派手な柄だと目立ってしまいカジュアル要素が強くなります。
シックな色・柄に気を付けて選びましょう。
サスペンダーのフォーマルマナー
フォーマルシーンでのサスペンダーマナー
- シンプルな平織で伸縮性のあるタイプ(ゴムなど)
- 3cm~4cm幅が最適
- 黒か白の無地
- ベスト・カマーバンドの下に着ける(見せない)
ビジネスのサスペンダーマナーとほとんど同じですが、フォーマルでは黒・白の無地以外はマナー違反になるので注意が必要です。
サスペンダーにベルトは、おかしい?
サスペンダーと腰ベルトの両方をつけている人を「おかしい」と感じるでしょうか。
このコーディネートはカジュアルファッションでもビジネスファッションでも、ときどき見ることがあるのです。
腰ベルトを着けると、パンツの重みも変わり肩が凝りやすくなりますし、そもそも二重の機能になるのでサスペンダーの時は腰ベルトは必要ではありません。
サスペンダーにベルトをつけている方の中には、腰ベルトが不要というルールを知らない可能性もありますが
- バックルを見せるなどのオシャレを重視したい
- 腰ベルトがないと落ち着かない
- パンツのウエストが緩すぎるため機能面から着けている
- 制服で腰ベルトまで指定で決まっている
などが理由があるかもしれません。
フォーマルシーンでなければ、「マナー違反」「恥」と責められるようなものではないので、一般的にはサスペンダーにベルトはつけないことを前提に、個人の判断になってきます。
サスペンダーとパンツスーツ【着こなしのポイント】
サスペンダーをパンツスーツに合わせる場合、どのように着るとよりスマートな印象になるのでしょうか。
サスペンダーとパンツの調整
サスペンダーを着用するときに、きちんと見せるためのポイントがあります。
着こなしのために、サスペンダー着用の基本をマスターしましょう。
サスペンダーとパンツの調整
- サスペンダーの長さを調整する
外国製は長いものがあるので購入時に長さの確認をして長い場合は調整してもらいましょう。
長さ調整の金具が胸の辺りにくる長さがもっともバランスよく見えます。
- 肩の位置に注意する
なで肩の人は、ベルトが肩からずり落ちる場合があるので、
Y肩サスペンダーの場合は背中の二股部分の支点を上げるよう調節しましょう。
- ウエストサイズに注意する
サスペンダー用のパンツのウエストはシャツの納まりやサスペンダーの留め具(サスペンド・ボタン)を考えて、ベルト着用のパンツより2cm程度の余裕をとることがオススメです。
スーツ+サスペンダーが似合う体型とは
- スーツにサスペンダーを合わせるスタイルは多くの体型・年齢の方にオススメです
- お腹まわりが大きな、ふくよかな体型の方は注意が必要です
サスペンダーの形状を選ぶことで、骨格・体格に合わせて着けることができます。
ふくよかな体型の方はサスペンダーが使いにくいことも
ふくよかな方は、お腹を避けて腰骨あたりで前下がりにベルトを締めている方も多く、パンツのサイズ・形状を変えないと、サスペンダーの着用が難しい場合があります。
サスペンダーはパンツを水平に維持する吊りベルトです。
ふくよかな方でも水平になるウエストの位置で、ベルトがなくても止まるサイズのパンツにすることで、サスペンダーをつけやすくなります。
ひざ下のシルエットやパンツの丈寸の調整など、スーツの細かなディティールを調整することで、ウエストが大きくなってもスッキリした印象になるので、オーダースーツ+サスペンダーでの検討がオススメです。
スーツへのサスペンダー、初心者は100円均一でも
サスペンダーは100円ショップでも購入することができます。
金具もベルトもスリムで、ベルト幅は2.5㎝ほどですが、フォーマルシーン・ビジネスシーンのどちらでも使えます。
サスペンダーには、肩への負荷、トイレでの不便さなどのデメリットもありますが、どれほど負担になるかは個人差があるため、サスペンダーの購入・着用に悩む方は、100円ショップのサスペンダーを試しに使ってみてもいいかもしれません。
サスペンダーとパンツスーツ【コーディネートのポイント】
ダサいとは言わせない、サスペンダーを取り入れたビジネススーツのコーディネートをご紹介します。
色や柄は悩むポイントですが、『ネクタイの色との調和が前提で、同じ柄は避けたほうがよい』とも言われています。
『ネクタイとの調和』とはスーツ、シャツも含めた、全体の色彩のバランスのこと意味します。
コーディネートは無限にありますが、一般的なスーツとのコーディネート例をご紹介します。
アイテムとの調和・色彩バランスの参考にしてください。
ネクタイと同系色のサスペンダー
ネクタイと同系色は、ジャケットから少し見えた時もバランスがよく、コーディネートしやすい一番オススメの組み合わせです。
ネクタイよりやや薄い色で合わせると初めての着用でも失敗が少なくなります。
スーツと同系色のサスペンダー
スーツと同系色にするコーディネートはスタンダードなイメージです。
柄のあるサスペンダーでも合わせやすい組み合わせです。
靴・シャツと同系色のサスペンダー
靴やシャツと合わせると、遊び心のあるオシャレ上級者のイメージになります。
白いサスペンダーは難しく感じるかもしれませんが、合わせやすく、クラシックなムードを演出してくれます。
スーツにサスペンダーはダサくない!大人の装いを決めるアイテム
スーツでは「おしゃれ」も大切ですが「きちんと」着れているかが一番重要です。
イメージは人それぞれですが、ウエストの位置をしっかり固定し、きちんと感を演出するサスペンダーは決してダサいものではありません。
- ベルト長さの調整(長い場合はカットする)
- 肩からのベルトのずり落ちに注意する
- パンツのウエストサイズは2㎝ほど余裕のあるサイズにする
- パンツの股上に合わせた正しい位置に調整する
- 全身のコーディネートでみる(奇抜なものにしない)
鏡やショーウィンドウに映った自分の姿が「きちんと」して見えない、パンツの裾がすり切れてきた・・・それは、パンツを正しい位置で着れていないことが原因かもしれません。
少数派であるサスペンダーの着用に人の目線が気になるかもしれませんが、自分が気持ちよく着るためにも、ぜひサスペンダーを取り入れてみてください。
スーツ+サスペンダーの装いでサスペンダーの種類やメリット・デメリットなどの基本を解説していますので、あわせて読んでみてくださいね。