- ディンプルというのはネクタイのどの部分ですか?
- ネクタイをするときはディンプルを作るべき?
- ディンプルが崩れない方法はありますか?
ディンプルとは、ネクタイを結んだときに結び目(ノット)の下に作る小さなくぼみのことです。ディンプルがあるとネクタイに立体感がでるため、平面的なネクタイよりおしゃれに見えます。
ディンプルがなくてもマナー違反ではありませんが、ディンプルを作るというひと手間を身だしなみだと考える人もいます。
ほとんどのネクタイではディンプルがある方が好印象になるので、ディンプルの種類や作るときのコツをマスターして、ワンランク上の着こなしを目指しましょう。
ネクタイの色柄などの着こなしについては≫ネクタイの使い方についてで紹介しております。ぜひそちらもあわせてご覧ください。
ネクタイのディンプルの役割について
ネクタイの結び目(ノット)の下に作るくぼみのことをディンプルといいます。ディンプルという言葉は、英語で「えくぼ」や「くぼみ」という意味です。
ディンプルはネクタイを立体的に見せる
ネクタイを結ぶときに結び目の下にくぼみを作ることで、ネクタイの形がふっくらして立体的に見えます。また、くぼみのおかげで陰影ができ、アクセントになるというメリットも。
ディンプルは必ず作らなければならないものではありませんが、ディンプルのないネクタイは平面的で、ディンプルのあるネクタイと比べると物足りなく見えてしまいます。
幅が広いネクタイは、ディンプルを作ることで結び目の下が細くなりすっきり見えるため、ディンプルを作った方がいいでしょう。
また、無地のネクタイもディンプルがないとさみしい印象になってしまうので、ディンプルを作ることをおすすめします。
ネクタイの厚さや素材によってディンプルが不要な場合もある
ネクタイによっては、ディンプルがいらない場合もあります。細いネクタイでディンプルを作ると、結び目の下が細くなりすぎてバランスが悪くなってしまうのです。
また、厚地のネクタイはディンプルを作らなくてもふっくらとしたシルエットになりますし、生地の厚いネクタイでディンプルを作ると結び目にボリュームが出すぎてしまいます。
ウィンザーノットやセミウィンザーノットなど、結び目にネクタイを絡ませる回数が多いと、ディンプルが作りにくいので、作りにくいと感じたらディンプルなしでも構いません。
ディンプルがないスタイルが必ずしもダサいというわけではないので、ディンプルを作るか作らないかはネクタイの素材やデザインによって判断してください。
ディンプルの種類と作り方のコツ
ネクタイの結び方はわかるが、ディンプルは作ったことがないので作り方が分からないという人もいるかと思います。
また、なんとなく見た感じでディンプルを作ってみたけどうまく作れないという人も多いのではないでしょうか。
ディンプルの種類は1つだけではないので、ディンプルの種類と崩れにくい作り方を紹介していきます。
崩れないディンプルは結び目の中から作る
ネクタイのディンプルがすぐ崩れてしまうという人やディンプルがうまくできないという人は、ネクタイにしっかりとくぼみを作れていない可能性があります。
結び目の下の部分のネクタイだけでディンプルを作ってしまうと、ディンプルが崩れやすくなります。ディンプルを作る場合は、結び目の下側に作るのではなく、結び目の中までくぼみを作る必要があります。
ネクタイの結び目を一度しっかり引き締めてから、結び目の上側から大剣を少し引っ張ってください。
結び目の上から下までつなげてディンプルのくぼみを作ります。
結び目の中にもくぼみができるように調整しながら大剣と小剣を引き、結び目を整えてください。
シングルディンプルの作り方
シングルディンプルはネクタイの真ん中をへこませた結び方で、センターディンプルと呼ばれることもあります。ディンプルの中では一番オーソドックスで作りやすい結び方です。
結び目の上側から少しネクタイを引き出し、真ん中をへこませてMのような形に折ります。
画像ではわかりやすいように大剣を多めに引き出していますが、あまり引き出さず結び目の中で折りたたむようなイメージで行ってください。
大剣と小剣を少しずつ引きながら、ネクタイの結び目を整えます。
ダブルディンプルの作り方
ダブルディンプルはネクタイにくぼみを二つ作る、シングルディンプルより華やかな雰囲気の結び方です。シングルディンプルとは逆に真ん中を膨らませて両脇にくぼみを作ります。
結び目の上側から少しネクタイを引き出し、大剣の中央をつまみましょう。
大剣の両端をつまんだネクタイの高さに合わせて折り曲げてください。Wのような形をイメージするとわかりやすいかと思います。
大剣と小剣を少しずつ引きながら、ネクタイの結び目を整えて完成です。
アシンメトリーディンプルの作り方
アシンメトリーディンプルは、ネクタイの真ん中ではなく左右どちらかにくぼみをずらす結び方です。小剣が大剣の脇から見え、カジュアルな雰囲気になります。
アシンメトリーディンプルの位置は左右どちらでも構いません。結び目の上側から大剣を少し引き出し、ネクタイ幅の1/3あたりで左右どちらかの端を折り曲げます。
ネクタイの大剣と小剣を引っ張り、結び目を整えてください。アシンメトリーディンプルでは、くぼみを作った逆側の小剣が見えます。
大剣だけでなく、小剣の見え方にも気を配って整えましょう。
ネクタイのディンプルにはマナーがある?
ネクタイにディンプルがなければマナー違反ということはありません。ただし、ディンプルを作ることがマナー違反になってしまう場面があります。
ほとんどの場面でディンプルは作ってOK
ディンプルはビジネスなどの日常生活から就活、結婚式などのイベントごとまで、ほとんどの場合で作った方が、相手に対して好印象を与えることができます。
就活では生意気に見えないか気になる人もいるかと思いますが、シングルディンプルであればOKです。むしろ、高校の制服などで使用しているワンタッチネクタイと区別するためにも、ディンプルは作った方がいいでしょう。
結婚式ではトリニティノットやエルドリッジノットなどの華やかな結び方をしたときにディンプルがないと、結び目とのバランスが悪くなってしまうのでディンプルを作るようにしましょう。
弔事の場合のみディンプルはNG
ディンプルのマナーとして覚えておいてほしいのが、葬式や法事など弔事の場合にはディンプルは作らないということです。
ディンプルはネクタイにとって「装飾」の意味を持っています。葬儀や法事などの弔事ではアクセサリーなどの装飾もNGなので、ネクタイもシンプルに見える必要があるのです。
ネクタイのディンプルに関するQ&A
- ディンプルとはネクタイのどの部分のことですか?
-
ディンプルはネクタイの結び目の下につくるくぼみのことです。ディンプルは必ず作らなければならないものではありませんが、ディンプルを作るとネクタイを立体的に見せることができます。
- ディンプルを作るときにマナーはありますか?
-
葬儀や法事などの弔事のときはディンプルを作ってはいけませんが、そのほかの場面では作らなければならない、作ってはいけないというのはありません。ネクタイの素材やスーツとのバランスを考えてディンプルを作るかどうか判断しましょう。
ディンプルはネクタイの印象を左右する重要な部分
ディンプルは小さなくぼみなので、あってもなくても印象は変わらないと考える人もいるかもしれません。しかしながら、ディンプルがある方がネクタイに立体感が出て、堂々とした着こなしになります。
せっかくネクタイにディンプルを作っても、動いているうちに崩れてしまっては意味がありません。ディンプルの種類と合わせて、崩れにくいディンプルを作るコツも覚えておきましょう。
- ディンプルはネクタイの結び目の下に作るくぼみのこと
- ネクタイを結んだときに平面的に見えるときはディンプルを作った方がいい
- ディンプルは結び目の中までくぼみを作ると崩れにくい
ディンプルはビジネスや就活など、相手に自分をアピールしたい場では欠かせないものです。ネクタイを結ぶときには、ぜひディンプルにもチャレンジしてみてください。
ネクタイの色柄などの着こなしについては≫ネクタイの使い方についてで紹介しておりますので、そちらもあわせてご覧いただければと思います。