スーツを成人式で着るときの選び方を紹介！ハレの日にふさわしい装いをしよう

成人年齢は2023年に20歳から18歳に引き下げられましたが、成人式は今までどおり20歳になった人を対象に行っている自治体がほとんどです。

そのため、久しぶりに友人や同級生と会う成人式でのスーツ選びでは失敗したくないという人もいるかと思います。

高校時代は式典には学校の制服を着ることが多いので、制服がない状態での式典参加は初めてで、何を着ればいいかわからないという人もいるのではないでしょうか？

成人式のスーツはリクルートスーツやビジネススーツとは違い、華やかでおしゃれに見える着こなしを目指します。成人式という節目にふさわしい服装になるよう、スーツだけでなくタイピンやポケットチーフなどの小物にも気を配りましょう。

男性の成人式の服装はスーツか羽織袴

成人式に出席する際の男性の服装は羽織袴かスーツが一般的です。

本来は、羽織袴は和装のドレスコードで最も格式が高いフォーマルの装いになり、洋装ではモーニングコートや燕尾服がフォーマルスタイルなので、普通のスーツでは格に差が出てしまいます。

しかしながら、成人式の羽織袴は正装という意味ではなく「記念」として着用しているだけなので、ドレスコードを合わせる必要はないのです。

成人式であいさつをする市長なども正装している割合は少なく、ほとんどの自治体で通常の仕事中と同じようなスーツスタイルとなっています。

とはいえ、久しぶりに友人と会ったり記念写真を撮ったりすることを考えると、スーツの場合もリクルートスーツではなく、見栄えがいいおしゃれに見えるものを選んだ方が良いでしょう。

成人式用のスーツを選ぶ3つのポイント

成人式に出席するまでは、自分でスーツを買ったことがないという人もいるかと思います。

成人式の服装には結婚式やお葬式のような厳しいマナーはありませんが、お祝いの場ということを意識してスーツを選んでください。

仕事着に見えないスーツを選ぶ

20歳という若い人がスーツを着用する場合、安っぽいメンズスーツを選んでしまうとどうしても高校生男子のように見えてしまいます。

成人式は大人としてのお披露目の場なので「男子」ではなく「一人前の男性」に見えるような、主役にふさわしい存在感のあるスーツを選びましょう。

どんなスーツを選べばいいのか想像できない人は、結婚式のゲストが着用するような「ダークカラーのおしゃれなスーツ」をイメージしてもらえばいいかと思います。

スーツのデザインや柄の印象については別記事のスーツの着こなしについてで解説しておりますので、そちらもぜひご覧ください。

スーツのデザインだけでなくサイズも重要

スーツを選ぶときは、デザインだけでなくサイズも重要です。スーツは着なれていないと窮屈に感じてしまうこともありますが、着用したときにおしゃれに見えるのはジャストサイズになります。

スーツのフィット感には流行がありますが、肩の位置があっていない極端に大きいものや、袖や裾が短すぎるスーツはだらしなく見えてしまいます。

肩幅やウエストのゆとりは指1本分くらいが目安なので、緩すぎず動きやすいものを選びましょう。

スーツのサイズについては、別記事のスーツのサイズ感についてで詳しく解説しておりますので、そちらも参考にしてみてください。

長く着用することも意識する

高級感のあるメンズスーツはリクルートスーツと比べてどうしても価格が高くなってしまいます。一度きりしかない成人式のために高いスーツを買うのはもったいないと感じる人もいますよね。

成人式用に購入したスーツは成人式以外では着られないわけではありません。成人式で着用したスーツは、結婚式や会社の式典などの少し改まった場に出席するときにも着用できます。

10年程度着用することを考えて、年齢を重ねても着られるような落ち着いたスタイルに見えるスーツを選びましょう。

スーツに合わせるアイテムでも成人式らしさを出そう

女性の場合はヘアアクセサリーやネックレス、イヤリングなどのさまざまなアクセサリーで華やかさを出すことができますが、男性の場合はスーツにネックレスなどのアクセサリーを着けることはあまりありません。

男性の場合はネクタイピンやカフスボタン、チーフなどを使って華やかな着こなしにします。

ネクタイピンやカフスボタンで華やかに

女性の場合は、洋装でも和装でもカラフルなものが多く髪型もヘアアクセサリーを使用して華やかなスタイルになっています。

男性の場合は、羽織袴でもスーツでも派手な指輪やネックレスを身に着けるということはあまりありません。ただし、スーツの場合はネクタイピンやカフスボタンがアクセサリーになります。

ネクタイピンはシンプルなシルバーのものが主流ですが、成人式で使用するなら模様が彫り込まれたデザインや石がセットされた華やかなデザインがおすすめです。

ネクタイピンとカフスボタンがセットになったものもあるので、別々のネクタイピンとカフスボタンをコーディネートするのが苦手な人は、セットになったものを購入しましょう。

カフスボタンを付けるときに注意してほしいのがシャツの種類です。カフスボタンは袖口にボタンがついている一般的なシャツには付けることができません。

袖口にボタンが付かず、ボタンホールのみが袖口にあるシャツを購入してください。

ポケットチーフでアクセントをつけよう

ポケットチーフはスーツの胸元にあり目につくため、スーツスタイルのアクセントとして使えるアイテムです。特に、ダークスーツに合わせると全体的に重苦しい印象になるのを防ぎ、明るい雰囲気になります。

結婚式などのフォーマルな場では白のポケットチーフを挿すのがマナーですが、成人式では色に関するマナーはありません。

ネクタイの色やシャツの色と同系色を選ぶと、ポケットチーフのカラーが浮かずにコーデしやすいです。

靴もビジネスシーンより自由に選べる

ビジネスシーンでは靴はベルトと同じ色の革靴を合わせるのが基本ですが、成人式ではおしゃれなデザインやツートンカラーなど、ビジネスシーンやフォーマルシーンでは履かないようなコーデでも大丈夫です。

シンプルな革靴ではなく、光沢のあるエナメル素材やベルトやタッセルなどの飾りがついたデザインでもOKなので、センスに自信がある人はぜひチャレンジしてみてください。

無難なスタイルにしたいという場合は、基本どおりベルトと靴のカラーを合わせると落ち着いた雰囲気になります。

成人式のスーツはどこで買うのが正解？

成人式で着用するスーツは「成人式用」として販売されているわけではないので、季節を問わずにいつでも購入することができます。

また、スーツ量販店やデパートの紳士服売り場、インターネットなど購入できる場所も豊富です。選択肢が多いため、逆にいつ、どこで買えばいいのか悩んでしまうという人も多いのではないでしょうか。

量販店には流行に合わせたデザインが多い

スーツの販売をメインにしている量販店では、毎年の流行に合わせたデザインのものが販売されているので、スーツに詳しくない人でも気軽に購入できます。

複数のブランドの商品を扱っているため、どのブランドが自分に合っているかわからない場合やブランドに詳しくない場合でもいろいろなスーツを比較しながら選べるというメリットもあります。

スーツを着用するときに必要なシャツなどがセットになったプランが用意されていることもあり、比較的低価格で成人式に必要なアイテムをそろえることが可能です。

ただし、量販店でスーツを購入する人は多いので、他の人と同じスーツになってしまうというデメリットも考えられます。

スーツ量販店で既製品のスーツを買う場合は成人式向けの商品が出始める10月～11月ころにはスーツを購入するようにしましょう。12月に入ると人気の商品は売り切れてしまい、サイズやデザインが選べない可能性があります。

また、8月の帰省シーズンに合わせて新成人用のフェアを行っている店舗もあるので、スーツ量販店で購入を考えている場合はお盆の帰省時期になったらスーツについても情報収集しておくといいでしょう。

ネットショップでの購入はサイズ選びが難しい

ネットショップでは販売されているスーツの種類も多く、同じ商品を販売しているショップを比較して安い方から購入できるので、好みの商品を安く手に入れることができるというのがメリットです。

ただし、試着できないためスーツの購入に慣れていない人は避けた方が良いかもしれません。

ネットショップでスーツを購入する場合は普段着ている服のサイズを参考にするのではなく、実際に自分が持っているスーツのサイズを測り、商品ページにある実寸サイズと比較してから購入しましょう。

ネットショップで成人式用のスーツを購入する場合も10月～11月ころが目安ですが、配送までの日数も考えてぎりぎりにならないように気を付けてください。

思い切ってオーダーするという手もある

オーダースーツは高いイメージがありますが、若いうちに作っておけば着る回数も多くなるので、オーダースーツに興味がある人には成人式を機会に1着作っておくのがおすすめです。

スーツを購入したことがない人は、多少着心地が悪いスーツに違和感を感じながらも着続けてしまうことがあります。

一度オーダースーツを作っておけば、自分に似合うシルエットや好みの着心地などを知ることもでき、今後のスーツ選びにも役立ちます。

オーダースーツは10万円以上する場合があるので、高いと感じる人もいるかもしれませんが、既製品とは違う着心地の良さや洗練されたデザイン、高級感のある生地などはオーダースーツでしか味わえない魅力です。

オーダースーツの作成には2～3か月かかることもあり、採寸や仮縫いで複数回の来店も必要なため、オーダースーツでの成人式参加を考えている人は、遅くとも10月までにオーダーしたい店舗に問い合わせを行いましょう。

GINZA SAKAEYAでは豊富な種類のゼニア生地を取り扱っており、「仮縫付フルオーダー」では、仮縫をすることによって出来上がり前に実際にシルエットを確認することが可能です。

スーツのディテールや人気の生地はシーズンごとに変更されており、GINZA SAKAEYAは国内で唯一その変更に順応したスーツシルエットを追求しておりますので、成人式にオーダースーツをご希望のときはぜひご相談ください。

スーツやシャツの色は成人式らしい大人っぽい組み合わせが人気

成人式でスーツを着用する場合、見逃しがちなのがスーツとシャツの色の組み合わせです。

白いシャツはきちんとした印象になりどんなカラーのスーツとも合わせやすいので、こだわりがない場合は白いシャツを着用しても問題ありません。

せっかくの成人式だからカラーシャツを着てみたいという人は、クリーム色、ブルー、ピンクの定番カラーの他にグレーやパープル、黒などの普段はあまり着ない色にチャレンジできる場でもあります。

濃い目のカラーのシャツを選ぶ場合は、全体が暗くなりすぎないようにネクタイの色や柄、ポケットチーフの色を少し明るめにしてバランスをとりましょう。

成人式らしいスーツやシャツの組み合わせについては成人式で着るスーツの人気色についてで詳しく解説しておりますので、そちらもぜひ参考にしてみてください。

高級スーツを成人式で着たい場合はレンタルスーツもある

成人式衣装のレンタルといえば羽織袴をイメージする人が多いかもしれませんが、実はメンズスーツもレンタルできます。

スーツを購入する時期を逃してしまって好みのスーツが手に入らないという場合や普段は着られないようなスーツを着てみたいという人は、成人式のスーツをレンタルすると、手軽におしゃれなスーツを着ることができます。

体形が変わりやすく、同じサイズが長く着られるか不安だという場合もレンタルがおすすめです。

レンタル料金や日数は店舗によって違いがありますが、2泊3日から1日単位で延長できる店舗が多く、1週間レンタルした価格は1万円～2万円が相場です。

シャツやネクタイなどもレンタルするとその分の料金もプラスになるので、スーツだけを借りるのか他のアイテムも借りるのか申し込み前にしっかり趣味レーションしておきましょう。

スーツの上に着るコートも成人式にふさわしいデザインに

成人式は冬に行われる地域が多いため、スーツだけでなくコートのデザインにも気を配る必要があります。

コートは会場に着いたら脱ぐからどんなものでもいいのでは？と思うかもしれませんが、会場に入る前や成人式が終わった後などコートスタイルを見られる時間は意外と長いです。

スーツに合わせて着用するコートは普段着に合わせられないわけではないので、スーツの上に着るコートも準備しておきましょう。

スーツの上に着るコートの種類は「チェスターコート」「ステンカラーコート」「トレンチコート」などがおすすめです。

コート選びのポイントについては別記事のスーツに似合うコートの選び方で詳しく紹介しておりますので、そちらもあわせてご覧ください。

ネクタイの色柄や結び方でも成人式のスーツの印象がかわる

普段スーツを着なれていない人は、成人式でいざネクタイを結ぼうとしたらよれたり曲がったりしてしまうことがあります。成人式に参加する前に、ネクタイの結び方を練習しておきましょう。

ネクタイの柄で人気なのは斜めにストライプが入ったレジメンタルタイですが、遊び心のある小紋柄やパネル柄はおしゃれに見えるので成人式におすすめのです。

ネクタイの結び方も、基本のプレーンノットではなくウインザーノットやセミウインザーノットにすると堂々とした印象を与えることができます。

成人式にふさわしいネクタイの選び方や結び方は成人式のスーツに合わせるネクタイについてで紹介しておりますので、そちらもぜひご覧ください。

成人式のスーツはベストを合わせたスリーピースも人気

ベストがセットになったスリーピーススーツは着るだけで華やかな印象になるので、おしゃれなスーツを1着準備しておきたいという場合に人気があります。

ジャケット、ベスト、ズボンが同じ生地で作られているために統一感があり、普通のスーツにセットではないベストを合わせより簡単に洗練された着こなしが完成します。

ベストは防寒対策にもなりますし、暑い場合は逆にジャケットを脱いでベストだけのスタイルになることも可能です。

スリーピースのベストには、襟ぐりがUになっているものとVになっているもの、さらに襟が付いているものといないものがありますが、成人式で着用するならオーソドックスなV型の襟なしのベストを選ぶといいでしょう。

スリーピースの種類や着用のマナーについては別記事のスリーピースの魅力についてで詳しく紹介しておりますので、ぜひあわせてご覧ください。

成人式のスーツに関するQ&A

成人式にリクルートスーツを着ても大丈夫でしょうか?

リクルートスーツを成人式に着用してもマナー違反ではありませんが、成人式ではおしゃれなスーツを着ている人が多いので貧相に見えてしまう可能性があります。

成人式で着用したスーツは、友人の結婚式や同窓会などで着用する機会もあるので、できれば成人式にふさわしいスーツを準備した方が良いでしょう。

成人式のスーツの相場はいくらですか?

成人式のスーツは購入先によって違いますが、スーツ量販店で2〜5万円、オーダースーツで10～15万円程度です。

成人式のスーツは長く着られるしっかりしたものを選ぼう！

成人式のスーツはレンタルで1度だけ着用するという方法もありますが、結婚式や会社の式典などで何度も着用できるスーツでもあります。

レンタルか購入かで迷っている場合には、成人式を機にお祝い事や改まった場で着用できる高級感のあるスーツを準備しておくのがおすすめです。

成人式には細かいマナーがないので、比較的自由に服装を選べる場です。スーツだけでなく、タイピンやポケットチーフ、靴などのアイテムでも華やかさを出して成人式の主役にふさわしい着こなしを目指しましょう。

成人式は一生に一度しかない行事です。スーツ量販店では手ごろな価格でスーツを購入することができますが、せっかくの機会なのでオーダースーツを作ってみるのもいいかと思います。