- スーツサイズの測り方、どこを測ってる?
- サイズを知るためにはどんな方法がある?
- スーツの採寸は自分でできる?
スーツサイズの測り方や、自分のサイズを分かっていない人でもスーツは購入できます。
しかし、スーツはジャストフィットであることがとても重要なポイントです。
ジャストサイズを購入するために、自分のサイズや目安を知っておくことをおすすめします。
購入するとき、多くは販売員(フィッター)さんが測ってくれますが、どこを測っているかを知ることで、販売員さんとのスムーズなコミュニケーションに役立ちます。
この記事では自分で測るスーツの採寸について、くわしく解説いたします。
ジャストサイズの目安やサイズ表などはこちら≫スーツサイズについて解説の記事でご紹介しています。ぜひ参考にしてください。
スーツのサイズの測り方について詳しく解説
スーツの採寸方法には2パターンあるので、それぞれ解説します。
ヌード寸法
ヌード寸法とは
- 身体をそのまま測る「着用者の体の大きさ」を表したもの
この寸法は、衣類などの製品を作るときの基準寸法になり、スーツだけではなく、多くの業界で使われています。
真っ直ぐ立って測る必要があり、自身の採寸を一人で行うことは難しく、補助してくれる人が最低でも一人は必要です。
メンズスーツは特に、細かく分かれたJIS規格(日本産業規格)のサイズがあり、サイズ表確認のために身長・胴囲(ウエスト)・胸囲(バスト)のヌード寸法が必要です。
出来上がり寸法
出来上がり寸法とは
- 仕上り寸法・製品寸法・実寸ともいわれる
- 衣類だけを測る「出来上がっている衣類そのものの寸法」を表したもの
スーツなどの衣類は、ヌード寸法にゆとり分(ゆるみ分)といわれる「からだを動かすためのゆとり」を足して作られるので、出来上がり寸法はヌード寸法より大きくなることが一般的です。
参考にするジャストサイズのスーツがあれば、採寸は一人でできます。
メンズスーツの測り方
メンズスーツのサイズの測り方を解説します。
メンズスーツはジャストサイズであることがとても大切で、TPOに合った正しいサイズのスーツを着ることで着こなしが9割は決まるといっても過言ではありません。
測るべきポイントをしっかり確認しましょう。
メンズのヌード寸法の測り方
スーツのサイズの測り方は、メンズでもレディースでもヌード寸法を基準にすることが一般的です。
ヌード寸法の測る前に【計測の基本】
- テープ状の柔らかい素材のメジャー(テープメジャー)を使う
- 姿勢を正し、前を向いて息を吐き、自然に立つ
- 水平に注意し、強く締め付けないよう計測する
- シャツとパンツ(スラックス)を着て計測する
計測には体の骨を起点にします
バックネックポイント
首を倒した時に触れることができる少し出た骨
(首・襟の起点として採寸のポイントになる)
ショルダーポイント
肩先の骨が少し出ているあたりのこと
(肩の起点として採寸のポイントになる)
ヌード寸法の計測
総丈<そうたけ>
背中側のバックネックポイント~くるぶしの下まで
上着丈<うわぎたけ>
背中側のバックネックポイント~お尻の下のラインまで
肩幅<かたはば>
肩先~反対側の肩先まで
背幅<せはば>
背中側の脇下~反対側の脇下まで
袖丈<そでたけ>
ショルダーポイントから手首の骨まで
裄丈<ゆきたけ>
バックネックポイント~ショルダーポイント~肘~手首の骨まで
胸囲<きょうい>・バスト
脇のすぐ下の位置で一周
胸幅<むねはば>
胸側の脇下~反対側の脇下まで
胴囲<どうい>・ウエスト
肘の当たる位置、またはヘソ上5センチの位置で一周
尻囲<しりまわり>・ヒップ
お尻の一番太い位置で一周
スラックス丈<すらっくすたけ>
ウエスト~くるぶしの下のラインまで
股上<またがみ>
ウエスト~太ももの付け根まで
股下<またした>
太ももの付け根~くるぶしまで
ワタリ幅<わたりはば>
太ももの付け根で一周
ヌード寸法が分かったら、ゆとり分を足して(裄丈やスラックス丈は長めに)サイズを検討します。
上着丈、スラックス丈などの丈寸法は出来上がり寸法のほうが測りやすいので、出来上がり寸法を参考にします。
メンズの出来上がり寸法の測り方
出来上がり寸法を測るには、すでにジャストサイズで自分の体にあったスーツが手元にある必要があります。
出来上がり寸法を測る前に【計測の基本】
- 測るスーツを平らな台や床に平置きする
- テープ状の柔らかい素材のメジャー(テープメジャー)を使う
- ウエストなどは、平置き直線寸法を2倍したものが計測結果になるので注意する
ジャケットの計測
着丈<きたけ>
襟と背中の縫い目~裾まで、縫い目に沿って真っ直ぐに
肩幅<かたはば>
肩と袖の縫い目~反対側の縫い目まで
胸囲<きょうい>
前ボタンを留めた状態で、脇下を水平に(寸法×2倍)
胴囲<どうい>
前ボタンを留めた状態で、ウエストの1番細い部分を水平に(寸法×2倍)
裾口<すそぐち>
前ボタンを留めた状態で、裾の部分を直線で(寸法×2倍)
袖丈<そでたけ>
肩と袖の縫い目から袖口の中心まで
袖幅<そではば>
袖の脇下の部分を水平に
袖口幅<そでぐちはば>
袖口部分を水平に
パンツの計測
ウエスト
ウエスト部分を水平に(寸法×2倍)
尻囲<しりまわり>・ヒップ
ヒップの1番大きな部分を水平に(寸法×2倍)
スラックス丈<すらっくすたけ>
脇線のウエストの上端~裾までを直線で
股上<またがみ>
内股縫い合わせライン~ウエストの上端まで
股下<またした>
股部分の縫い目~パンツ裾までを縫い目に沿って
ワタリ幅
太ももの1番広い部分の内股縫い合わせ位置~パンツの端までを水平に
ヒザ幅<ひざはば>
股下部分を半分に折り、折り目から5㎝上を水平に
裾幅<すそはば>
裾部分を水平に
メンズシャツの測り方
ジャストサイズにこだわるのはスーツだけではありません。
シャツ(ドレスシャツ)のフィット感もとても重要ですが、スーツと比べると買い替えの頻度が多く、既製品を購入する方が多いものです。
一般的に身長・胸まわり・ウエストでS・M・L・XLなどに分類されますが、加えて首まわり(ネック寸法)の寸法も重要になるのがメンズシャツの特徴です。
(場合によっては手首まわりの寸法も測ることがあります)
首まわりは喉仏(のどぼとけ)付近を水平に一周測ります
自分のサイズを把握し、既製品からサイズの合うものを購入するためにヌード寸法を測りましょう。
シャツ購入のための計測【ヌード寸法】
- 首まわり<くびまわり>・ネック寸法
- 裄丈<ゆきたけ>
- 胸囲<きょうい>・バスト
- 肩幅<かたはば>
- 手首まわり<てくびまわり>・カフスまわり
裄丈は、スーツの時より5㎝ほど長めに(親指の付け根くらいまで)とると、見栄えがよくオススメです。
他の寸法もヌード寸法で測っているので、ゆとり分を考えてシャツを購入しましょう。
タイトなサイズか、ゆとりのあるサイズか、シャツも好みがあるので試着をしてから購入することをおすすめします。
既製品では体型に合わない、着心地が悪く感じるような場合は、オーダーシャツもおすすめです。
【目安となるゆとり寸法】
ネック寸法 | 胸まわり | ウエスト | カフス寸法 | 着丈 |
---|---|---|---|---|
+2~3㎝ | +12~18㎝ | +12~16㎝ | +6~7㎝ | +5~8㎝ |
メンズとレディーススーツの測り方の違いについて
スーツサイズはレディースの場合、メンズスーツほどサイズ分類されておらず、バスト・ウエスト・ヒップを基準として号数で分けられます。
スーツのサイズの測り方はメンズスーツと基本的に同じですが、バストや股上は身体の特性上、男女で違います。
レディーススーツの場合もジャストサイズを求める場合は、販売員(フィッター)さんのいる店舗で正確な計測をもとに購入しましょう。
レディーススーツのための計測
- 肩幅<かたはば>
- 袖丈<そでたけ>
- バスト(トップバスト)
- ウエスト(パンツでもスカートでも基準になる)
- ヒップ
- 股上<またがみ>
- 着丈
きちんと計測すると、体にあうサイズを選ぶことができますが、レディーススーツはメンズスーツと比べると、サイズ感の法則より、少しトレンドを取り入れた形にするほうが好まれる傾向にあります。
着丈や裾丈は特にトレンド感が出ます。
どの程度のサイズを選ぶか、試着しながら決めましょう。
スーツ着こなしのポイントはサイズにあり
メンズスーツはジャストサイズであることがすべてです。
TPOに合った正しいサイズのスーツを着ることが大切で、トレンドにほとんど影響されません。
年齢・体型の変化とともにサイズも変わるので、スーツを新調するときは毎回きちんと測ったほうがよいのですが、自分のサイズを知ることで身体の特徴・補正したほうがよい箇所が分かります。
補正の程度によっては既製品よりオーダースーツの方がいい場合もあります。
- ヌード寸法と出来上がり寸法があり、両方測るほうがよい
- テープメジャーを使い、計測には最低1人の補助が必要
- 水平に注意して、自然な姿勢で計測する
- 着丈・肩幅・袖丈・胸囲・胴囲(ウエスト)・スラックス丈・股上・股下は特に重要
サイズの合う衣類は、見栄えがいいだけでなく着心地がいいものです。
自分のサイズを知るために一度測ってみてはいかがでしょうか。
≫スーツサイズについて解説でメンズスーツのサイズについて解説していますので、あわせて参考にしてください。